YouTuberグループ・ハイサイ探偵団の寄付動画に称賛の嵐 人気の理由はファンが誇れる姿にあり?

 4月3週目、人気YouTuberグループ・ハイサイ探偵団が企画で余った缶や事務所から出た缶をリサイクル業者に持ち込んだところ、3万円以上になったという驚きの動画を投稿。この3万円を寄付に回すと発表し、視聴者から感嘆の声が寄せられている。今回はハイサイ探偵団の動画から、YouTuberたちの人気の理由を紐解いてみたい。

 ハイサイ探偵団は、沖縄を拠点に活動するYouTuberグループ。釣り動画で人気を集めているが、その一方ではメンバーたちの地元である沖縄のための活動や寄付、募金活動なども積極的に行なっており、メインチャンネルの登録者数は122万人を突破している人気グループだ(4月27日時点)。

 今回取り上げる「2tトラックいっぱいのアルミ缶を売ったら衝撃の金額に!!」は、企画で使用するために集めたアルミ缶や、ハイサイ探偵団の事務所の敷地内に保管していたアルミ缶をリサイクル業者に持ち込んだ時のもの。この動画に先立ち、今月13日には「山積みのアルミ缶を捨てられない理由…」を公開しており、ハイサイ探偵団のメンバーが全自動薪割り器を自作する様子を披露。この動画では、薪を割るための斧の部分をアルミ缶を使って作るべく、複数の視聴者からアルミ缶を譲り受けている様子が収められている。

 ハイサイ探偵団が今回リサイクル業者に持ち込んだアルミ缶は、タイトルに記載されている通り2トントラックが満杯になるほどの量。ハイサイメンバーが予想した買取金額は、8,000円から12,000円だったが、実際の金額は30,525円に跳ね上がっており、185キロで単価165円という内訳だったことが明かされている。メンバーが驚くほどの金額に化けたアルミ缶だが、この3万円については「募金のほうに回させていただこうかなと思っております」と発言。「決して僕たちの懐には入りません」と述べられている。

 今回の寄付には、視聴者から「懐入れてもいいのに」「グッズ制作費とかオフ会に使うのもいいと思う」といった声がみられる一方で、「さすがハイサイ」「ハイサイらしい」といったコメントも多く書き込まれている。視聴者目線でいえば、リサイクルに回した様子を動画にせず、報告するだけという方法もあったはず。しかし、そんな選択肢があったなかで寄付を行なったからこそ、視聴者はハイサイ探偵団の心意気に大きな賞賛と尊敬を寄せたのではないだろうか。

 ヒカキンやヒカル、サワヤン兄弟など人気YouTuberたちは、新型コロナウイルスの感染拡大時に医療従事者に向けた寄付や、ロシアの侵攻を受けたウクライナに多額の寄付を行ってきている。その行動と金額はネットニュースにたびたび取り上げられていることから、ファン以外の人びとにもそのニュースは届いているに違いない。実はハイサイ探偵団も彼ら同様、これまでさまざまな寄付活動を行なっているYouTuberのひと組。2021年には沖縄の海を覆った軽石を除去するため、視聴者参加型の海岸の清掃活動を企画、実施するなど、地域のための活動も積極的に展開しているのだ。

 今回のハイサイ探偵団の動画をみると、トップに立つYouTuberたちは企画の面白さやキャラクターはもちろんのこと、寄付や募金、地域・故郷を大事にする姿勢もまた、ファンたちの心を掴んでいることが読み取れる。動画の内容やキャラクターは確かにファンを獲得するひとつの要素であることは間違いないが、ファンが誇れる活動や姿勢こそ、より応援されるクリエイターになるために大切な要素なのかもしれない。

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