元にじさんじID・KRライバーの1年間から見えてきた「統合の狙い」 後退ではなく“広がりゆくための第一歩”に?
渋谷ハルが主催する『Apex Legends』の大型大会『VTuber最協決定戦 ver.APEX LEGENDS Season5』が4月15日に開催され、チーム「めーぷるなっつばにーだよ」(胡桃のあ、樋口楓、兎咲ミミ)がみごと総合優勝を果たした。
同時視聴者数が10万人オーバーを記録している最中、その裏では“とある節目”を迎えたことを祝って、にじさんじの一部メンバー達による大型企画がスタートしていた。
振り返ること1年前の同じ日、2022年4月15日は、「にじさんじID」と「にじさんじKR」が「にじさんじ」に統合された日だ。そこで、元IDと元KRのメンバーら17人がズラリと参加し、『Fall Guys: Ultimate Knockout』で競い合うという、大型コラボ企画を実施したのだ。
一口に「グローバル」といえど、参加するメンバーはインドネシアに韓国とそれぞれ拠点はばらばらだ。そのため、自然と基本的には日本語で話しつつ、分かりづらいところ・詳細な部分はそれぞれの母国語や英語も交えて補い合いながら話していく流れに。インドネシア語・韓国語・日本語・英語が飛び交うグローバルな言語空間となった。
本企画は4人1組のチームに分かれ、協力しながら優勝を目指すという内容だったのだが、敗北した3チームには罰ゲームが待っている。罰ゲームの内容は「アイコンとバナーを2週間変更する」「ボイスを投稿する」というもの。そのアイコンやバナーは海外の「Meme(ミーム)」文化に則った、日本でいうところの“雑コラ”などに近いもの。たどたどしさこそ感じるものの、発音を含め頑張りが伝わるボイスは微笑ましいが、あきらかに違和感を覚えるアイコンとバナーからは海外“らしさ”も感じさせる。
この企画の少し前、4月10日には元にじさんじIDメンバーのゼア・コルネリア、アミシア・ミシェラ、タカ・ラジマン、シスカ・レオンタインの4名のにじさんじ卒業が発表されていた。節目を迎えた記念としての大型企画という以上に「苦楽を共にしたの仲間を送り出す会」と深い意味を感じた海外ライバーファンも多かったようだ。
特にゼアとタカの2人は2019年3月にハナ・マキアと共にデビューをし、「NIJISANJI ID1期生」としてIDメンバーを引っ張ってきた功労者でもある。そんな彼らに対して、ANYCOLOR社は「当社に所属する初の海外ライバーであり、数々の施策を共にしており、現在もつづく海外展開の拡大は彼らの活動の積み重ねがあってこそだと考えています」とコメントしている。