90歳、認知症のおばあちゃんを撮影した動画が急上昇入り 視聴者を巻き込んだドキュメンタリー性が人気のカギ?
認知症のおばあちゃんの様子を動画で届ける「認知症ポジティブおばあちゃん」が、YouTubeの急上昇にランクイン。登録者数7.45万人のチャンネルが、なぜ注目を集めたのか。
「認知症ポジティブおばあちゃん」は、90歳、認知症を患うおばあちゃんだ。ご家族がおばあちゃんの日々の生活を動画で撮影し、YouTubeに投稿している。認知症の影響で、通帳の保管場所のほか、旦那や息子を忘れる様子が見て取れる。一方で、持ち前の笑顔でポジティブさを発揮しているのが、このチャンネルの最大の魅力だ。おばあちゃんは踊りや歌が好きで、楽しげに歌っている様子をよく動画で見られる。認知症を患いつつも、ポジティブに生活を楽しむ様子が、視聴者に笑顔や元気を与えている。
今回、急上昇にランクインした動画は、19日公開の「入院により家族忘れる・せん妄か?/90才奇跡の退院/過酷な介護生活スタート/視聴者の皆様ありがとうございました」。背景として、5日公開の動画で「右足から菌が入り込み、炎症で歩けなくなった影響で2月1日に入院した」ことを明かしていた。緊急手術の後、一命は取り留めて入院していたものの、コロナ禍で面会できず直接姿を見られずにいた(看護師には容態を確認していたようだ)。
今回急上昇にランクインした動画では、おばあちゃんが無事退院し、再び介護生活をスタートさせたことを発表した。視聴者も容態を確認できなかったおばあちゃんを心配しており、「退院おめでとうございます」といった労いのコメントなどが、21日時点で実に700件以上寄せられている。
チャンネルでは、認知症おばあちゃんのポジティブさで元気をもらえる一方で、在宅介護の大変さもうかがえる。チャンネル運営しているご家族も在宅介護の大変さを感じており、動画を通じて介護の参考になるような情報を届けるほか、視聴者からのコメントも自身の介護に取り入れている。このような視聴者を巻き込んだチャンネルであるからこそ、コメント欄では「おばあちゃんすごい」といった感想のほかに、自身の介護生活を共有したり、時には専門的なアドバイスをしたりする内容が見られる。視聴者参加型のチャンネルであるからこそ、介護に悩む視聴者の助けにもなっているのだろう。
介護の様子が動画に可視化されることにより、元気をもらえたり助けになったりする、非常に意義深いYouTubeチャンネル「認知症ポジティブおばあちゃん」。ぜひ注目してほしいYouTubeチャンネルの1つだ。
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