「レゴブロックのように完成物をシェアしたくなる」 Notion日本第一号社員・西 勝清が語る“拡散されるユーザー体験”

Notion・西 勝清が語る“拡散されるユーザー体験”

 サンフランシスコ発のコラボレーションツール、Notion(ノーション)がSNSを中心に話題を集めている。Notionは個人・チームどちらでも活用できるデータベース、ノート、ドキュメント、プロジェクト管理などをカスタマイズ可能な形で組み合わせたオールインワンのワークスペースだ。多機能で汎用性の高いプラットフォームと洗練されたUIにより、国内外で根強い人気を誇っている。さらにNotionファンがその活用方法をYouTubeを含めたSNSでシェアすることで、ビジネスマンからZ世代にまで、幅広く愛されている。

 今回はそんなNotionの日本第一号社員である、Notion Labs Japan合同会社 西 勝清ゼネラルマネージャーに、日本でのヒットの理由から、今後の展開について、たっぷり語ってもらった。

レゴブロックのように完成物を共有したくなる

――まず、簡単にNotionの日本語ベータ版リリースから現在までの流れを教えてください。

西:2021年の10月に日本語ベータ版をリリースし、日本語で使用できるようになりました。2022年の6月には日本法人を設立し、ヘルプページ・サポートデスクの100%日本語化を実現。そして日本のユーザーからいただいた様々なフィードバックをプロダクトに反映し、2022年の11月に正式に日本語版をリリース、日本での本格展開を開始しました。

――Notionはもともと英語のみで展開されるサービスでしたが、西さん自身はどの段階でNotionを知り、何を決め手にNotionで働こうと思ったのでしょうか?

西:私がNotionに入社したのは2020年の9月です。現在のNotionのCOOであるAkshay Kothari(アクシェイ・コターリ)がLinkedIn時代の同僚だったこともあり、日本進出を考えていることを聞きました。元々Notionのことは知っていたのですが、この話をきっかけに本格的に触ってみたら、素晴らしいプロダクトで、つい夜中まで触ってしまったんです。このツールなら日本の方の生産性を上げることに役立つのではないかと思ったことが入社のきっかけです。

――Notionが日本で流行りだしたころには、汎用性の高さからむしろ“難しい”と思われていた時期もあったと思います。しかし、いまではどのユーザーもカジュアルに使いこなしていますよね。そこの壁を乗り越えるために苦労した点などはありましたか?

西:ユーザーが自らNotionの使い方を情報発信してくれるのがこのプロダクトの強みです。たとえば、幼少期にレゴブロックでなにかを作ったら、その作り方や完成物を共有したくなったと思うんです。それと同じように、英語版のころから使っていた日本のユーザーが情報を発信してくれました。日本語版のリリースによりさらに裾野が広がり、より多くの人がSNSでシェアすることでNotionの様々な使い方が広がっていきました。私たちがすごく頑張ったというよりはユーザーコミュニティの皆さまが使い方を広げてくれたと感じています。

――たしかにNotionのユーザーコミュニティは非常に活発ですよね。

西:ありがたいことに、私が入社したときにはすでに日本にはNotionアンバサダーの方々もいらっしゃいましたし、数多くのコミュニティが活動していました。日本語ベータ版がリリースされてからはさらにコミュニティの数や人数が増えており、大変心強く思っています。

――YouTubeやInstagramで使い方を発信している方も多いですよね。この流れ自体もファンの方から始まったということでしょうか。

西:自然発生的にファンの皆さまがYouTubeや‎noteなど各種SNSで発信してくれています。

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