俳優同士がキスシーンをきっかけに恋に落ちる理由とは? 「恋は100%しない」役者人生が覆った瞬間が描かれる『ドラ恋 in NY』
“恋愛ドラマの共演をきっかけに恋は生まれるのか?”をテーマに、若手俳優が毎話キスシーンのあるドラマの撮影をしながら、そのリアルな恋愛模様も追いかけるABEMAの人気恋愛番組シリーズ『ドラ恋』の最新作で10作目となる『恋愛ドラマな恋がしたい in NEW YORK』。
今シーズンはシリーズ史上初となる全編海外ロケが敢行され、アメリカ・ニューヨークが舞台となることもあり、いつにも増して恋愛よりもお芝居に比重を置いて参加しているメンバーが目立っていたように思える。それもあってか、本作のコンセプトであるキスシーンを通して恋愛感情が芽生えるスイッチが入るメンバーもいつにも増して多く見受けられた。
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まずは最初から「恋は100%しないです。13年この仕事やってきて女優さんに恋したことがないから」と断言していたれいや(柾木玲弥)。そんなれいやがドラマ第1話でペアになりともに主演を勝ち取ったりりあ(小島梨里杏)とのキスシーン本番に差し掛かる前に涙を堪える姿が印象的だった。これまで馴れ合いを避けストイックにお芝居を探究してきたのであろうれいやが、『ドラ恋』では普段と全く異なるアプローチで相手と芝居をするための関係性を築き、その中で自分で自分に課してきたルールのようなものから脱却していく様はとても人間臭くて魅力的に映る。
最初は目も合わせてくれないとこぼしていたりりあも、彼に起きている変化をすかさずキャッチし、やがてその不器用さや自分にだけ見せてくれる表情を愛おしいと思うようになるのに時間はかからなかったようだ。本番撮影後に“恋をしない可能性”を聞かれ、49%と刻んだ数字を答えていたれいやだったが、2人が急速に距離を縮めながらも、互いに自分だけが感情的に先走っているのではないかと要らぬ心配をする様も含めて、感情がダダ漏れでときめきときらめきに溢れていて眩しかった。
りりあは友人であるみゆ(吉本実憂)に「(相手を)幸せにしたいって思う」と話し、みゆから「相手に“〜してあげたい”と思うときは恋している証拠」だと指摘されていたが、これは20代後半の女性の恋愛観とも言えるかもしれない。もっともっと若いうちには“相手がどこまで自分に差し出してくれるか、何をやってくれるか”こそ相手からの愛情を測るバロメーターだと思いがちだが、酸いも甘いも知るようになると、そればかりが相手の本気度を物語るものではないことに気づく。若い頃は経験欲が豊富で、行きたいところも手に入れたいものも考えなくとも浮かんでくるが、それが年齢を重ねるごとに、どこに行くか、どんなお店でどんな食事を食べるかよりも、誰と食卓を囲むか、誰と一緒に過ごすかの方が余程大切なことにはたと気づくものだ。れいや×りりあは既に互いの気持ちを確認し合えており、最終告白でもこのまま成立するのは間違いないだろう。