「世界で一人だけ、わたしだけが郡道美玲」 強烈な自己意識から生まれたにじさんじの"最速最強イニシエーター"
そんな彼女がもっとも得意とし、熱量をもって接しているゲームといえば「麻雀」だ。いまでは彼女の配信活動にはなくてはならないゲームであり、多くの出会いをもたらし、感動とお笑いを生みだしてきた。
彼女が初めてプレイしたのは2020年2月22日、彼女がデビューして1年ほど経ったタイミングであり、数日前には2020年2月20日に自身の3Dお披露目配信をしたばかりのタイミング。節目を迎えて気持ちを新たに活動をスタートするには良いタイミングだったといえよう。
その後彼女はオンライン対戦麻雀ゲーム『雀魂』を使って非常に多くの配信をこなしていくことになる。その配信数は現在までなんと400回を優に越えており、「1つのゲームを数多くこなしつづけている」という点において、同じく麻雀好きであるルイス・キャミーや『Apex Legends』をプレイし続けている勇気ちひろと同じく、不断の努力を続けててきた人物である。
麻雀を始めてわずか3か月ほどの腕前ながら、雀魂のサービス開始一周年を記念したトーナメント戦『一周年大感謝杯』に参加。このタイミングで解説役として出演した「最速最強」「麻雀星人」こと多井隆晴と出会ったことで、その後の人生が大きく変化していくことになる。
2020年6月末からルイス、舞元啓介、多井との4人で「郡道美玲の麻雀ハイスクール」「にじたま」と番組を変えながらも共に番組を続けていくことになる。にじさんじの舞元啓介や渋谷ハジメ、個人VTuberから天開司や歌衣メイカといったタレント、女性であれば千羽黒乃、咲乃もこ、因幡はねるらが麻雀配信をしつづけていたわけだが、彼女のように悪態をつきつつ楽しく麻雀をする初心者雀士が出てくるのは、やはり真新しく見えていたろう。
先に述べたようなアクティブ&アグレッシブな性格が影響し、『雀魂』が企画する公式大会などに参加するだけでなく、彼女はプロ麻雀士や麻雀好きタレントと数多くコラボしていくことになる。
多井隆晴を筆頭に、松本吉弘、山田独歩、鈴木たろう、渋川難波、松ヶ瀬隆弥、村上淳と数多くの男性プロ雀士とコラボしており、東海オンエアの虫眼鏡、YouTuberの釣りよかでしょう。、『はじめの一歩』の著者・森川ジョージらとコラボしてきた。
インターネットカルチャーの最前線であるVTuber/バーチャルタレントのなかにおいて、麻雀布教に尽力した1人であるといっても過言ではないだろう。
雑誌・近代麻雀では自身が主人公となった漫画「郡道先生、それロンです!」も連載され、『雀魂』で大好きなキャラクター・斎藤治を登場させるという彼女の企画・原案に基づいた作品となっている。
彼女を知る多くのタレント・ストリーマーらの言葉を真に受けて書かせてもらうが、表向きはかなり荒々しい女性ではありつつ、裏ではキッチリと礼儀正しく、真面目な一面を持ち合わせているという。
同じVTuberの同業者だけでなく、FPSプロ、麻雀プロなどの多彩なメンバーが口にしており、ここまで話題にあがっている夢月ロア、神田笑一、犬山たまきらによるエピソードをみてみれば、彼女が社会人経験があるスマートな一面を持っていることが伝わるだろう。
非常に高いコミュニケーション力、配信上では粗暴・粗悪な言葉遣いで盛り上げようと振る舞い、裏では多彩なメンバーに声をかける明るさや綿密な丁寧さもあるとくれば、配信内で暗くなったりつまらない瞬間があればすぐに潰してしような、「傍にいてくれるとそれだけで助かるタイプ」の人物に見えてくる。
外野から見ればもはややりたい放題じゃないか! と思われるだろうが、それほどに彼女は影響力をもち、キャラクターが信頼されているということだ。