『ディアブロ IV』先行プレイレビュー シリーズ初心者でも十分に楽しめる、ユーザーフレンドリーな仕上がり

 キャラ作成やクラス選択を終えるとオープニングムービーが流れ、いよいよ冒険が始まる。

 筆者はスタート地点でまずマップを開いてみたのだが、ワールドマップが広い。めちゃくちゃ広い。だが安心してほしい。本作にはファストトラベルが用意されている。街などにあるタウンポータルを開放すればそこに飛ぶこともできるし、自分で指定した地点に飛ぶこともできる。特に、あちこちをまわるクエストをこなす際に重宝しそうだ。

 もう少し補足しておくと、マップに関してもいろいろと便利機能があった。たとえばマップにピンを打つと、その場所までのルートが色付きの線で表示されるのだ。さらにプレイ画面にはミニマップも表示されており、そちらにも目的地が表示されるおかげで、遠い場所であってもまったく道に迷わずにたどり着けた。また、マップ画面でフィルターをかけ、特定のアイコン(ダンジョンなど)だけを表示させることも可能だ。

 次に操作まわりだが、先述のとおり筆者はPS5のコントローラーでプレイしていたので、その前提で基本的なところを説明する。

 まず自キャラ移動は、左スティック。そして攻撃が×ボタン、回避行動(ダッシュ)が◯ボタン。L1が回復薬の使用で、それ以外のボタンは最初はロックされていた。ちなみに回避行動には5秒間のクールタイムがあり、連発はできない。

 そして自キャラが成長するとロックが解除され、□、△、R1などほかのボタンにスキルを割り当てられるようになる……といった具合だ。昨今のアクションRPGなどは複数のボタンの組み合わせ(同時押し)など複雑な操作を求められることもあるが、本作の操作はいたってシンプルかつ直感的だった。なおソーサレスの場合は×ボタン長押しで通常攻撃に相当する魔法を連発できたので、その点も便利だと感じた。

 これ以外にも数え切れない要素があるので、筆者がプレイして特徴的だと思った点を箇条書きでまとめておく。

・リアルタイムに時間が流れており、メニューを開いていても敵が襲ってくる
・1匹あたりの敵は(少なくとも序盤は)弱いが、すぐに囲まれてボコられることも多い
・回復薬の所持数は初期状態で5個で、あとから増える。また使用しても敵を倒すなどするとドロップするので、簡単に補充できる
・自キャラのHPが0になった場合は、チェックポイント的なところから再開
・フィールドにタルや箱があり、壊すとお金や装備が出てくる
・フィールドの各地にダンジョンが点在している(ストーリーと関係ないものも多数)
・街などにあるオブジェクト(像?)で難易度変更ができる
・ダンジョンの最奥にはボスがいることが多い(当たり前だが、普通に強い)
・ダンジョンからすぐ外に出る機能もある
・いたるところにクエストがあり、人に話しかけたり敵がドロップしたアイテムを拾うなどさまざまな条件ではじまる
・新しいエリアに入るとレベルが表示される(敵とレベルが離れすぎていないか分かる)
・「◯◯クラスのレベルを50にする」「30秒以内に1500ゴールドを集める」などのCHALLENGES(ミッション的なもの)が多数あり、達成すると報酬をもらえる

 これでもまだ全然書ききれていないほどだが、本作はとにかくできることが豊富なので、1本で延々と遊べる高コスパのゲームを求めているのであれば、それだけで間違いなくおすすめできると感じた次第だ。

【ポイントその4】キャラを育成しよう

 ハクスラの醍醐味といえば、やはりキャラの育成だろう。本作では敵を倒す、ストーリーを進める、クエストをこなすなどで経験値を獲得でき、一定値貯まるとレベルが上がる。その際にもらえるスキル習得用のポイントを消費して新しいスキルを習得し、また敵を倒してレベルを上げて……の繰り返しが基本となる。

 スキルの習得は、いわゆるスキルツリー形式で行う。先々に習得可能なものを見られるので、「どんな風に育てようかな」といったことを考えながらゲームを進める楽しみがあるのも、本作の魅力と言えるだろう。ただし習得時は現在地から順番に先に進んでいく仕組みなので、ポイントを貯めてゴール地点にある最強スキルをいきなり習得する、といったことはできない。

 スキルは新しいものを習得するばかりではなく、消費マナを減らしたり、敵に与えるダメージを増やすなどの強化も各スキルごとに可能。最終強化時に2つの性能のうちどちらかを選ばなければならないこともあるが、スキルポイントの振り直しはタイミングを問わずに行えるため、気軽にいろいろ試せるのが嬉しい。新しいスキルを習得して攻撃バリエーションが増えると、戦い方もガラリと変わる点も、とても面白いと感じた。

 また、忘れてはいけないのが装備品による自キャラの強化だ。装備品は、フィールドのオブジェクトを破壊したり敵を倒すことでドロップする。新しいものが次々と手に入るため、すぐにバッグがいっぱいになってしまうが、これは嬉しい悲鳴とも言えるだろう。

 装備の変更によってステータスが変動する場合、上昇する部分は数字が緑色で表示されるのだが、これが地味に気持ちいい。特に、拾った装備品が一気に強くなれるものだった場合は、やはりテンションが上がる。「この小さな喜びが短いサイクルで訪れることが、敵を倒して自キャラを強化したくなるモチベーションにつながるのだろうな」と筆者は感じた。

 装備品の着脱や管理を行う画面もやはり見やすく作られており、今回のプレイでは細かい部分は読めなかったものの、操作に迷うことはなかった。

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