5分で読める『ディアブロ』紹介 “ハクスラ系RPG”の金字塔は、なぜ面白い?
11月2日、Blizzard Entertainmentはスマホ向けタイトル『ディアブロ イモータル』の配信を発表した。『ディアブロ』シリーズは、世界中のゲーマーに親しまれるアクションRPGの名作。2012年に発売された『ディアブロⅢ』は、2015年の時点で3000万本以上を売り上げているというのだがら驚きだ。
しかし、日本のゲーマーの中には、いかにも洋ゲー然とした『ディアブロ』シリーズを食わず嫌いしている方も多いのではないだろうか。
確かに『ディアブロ』にとっつきにくさを感じるのもわかる。だが『ディアブロ』を遊ばないなんてもったいない。そこで、この記事では、『ディアブロ』シリーズの歴史を振り返りながら、シリーズを通したゲーム性・魅力について紹介する。
ハック&スラッシュの金字塔
モンスターを倒し強力な装備を手に入れ、さらに強いモンスターに挑む。このサイクルをひたすら繰り返すゲームジャンルを、俗にハック&スラッシュと呼ぶ。
『ディアブロ』シリーズは、ハック&スラッシュの黎明期を築いた老舗タイトルだ。プレイヤーは数種類の職業から操作キャラを選択し、ダンジョンを攻略していく。ダンジョンは悪魔の巣窟だ。強力な悪魔を倒すには、強力な装備が必要になる。しかし、装備は基本的に敵を倒さなければ手に入らない。かくして、プレイヤーは戦闘と装備強化の無限ループへと突入することになる。
ハック&スラッシュはジャンルとしてRPGと似ているように思うかもしれないが、両者の間には微妙な差がある(正確にはRPGの1ジャンルとしてハック&スラッシュが存在するイメージ)。
たとえば『ドラゴンクエスト』にもレベル上げや装備の入手で、キャラクターを強化していく楽しみはある。だが『ドラクエ』でパーティを強化するのは、ボスを倒してストーリーを先に進めるという目的があるからだ。
一方『ディアブロ』を代表としたハック&スラッシュでは、強くなることが自己目的化している。プレイヤーが世界を救うために強くなるのではなく、強くなるために強くなっていく。それが、ハック&スラッシュだ。
協力プレイが盛り上がる。MORPGの元祖
『ディアブロ』シリーズの醍醐味のひとつは、最大4人のパーティによる協力プレイだ。それぞれの職業が持つ固有スキルをうまく組み合わせ、高難易度ダンジョンを攻略していくのは最高に熱くなれる。
97年に発売された初代『ディアブロ』は、MORPG(多人数参加型RPG)のパイオニア的存在。LANやネットを経由して他プレイヤーとパーティを組んで遊ぶMORPGは、当時のゲーマーを熱狂の渦に巻き込んだ。
『ディアブロ イモータル』はスマホアプリということもあり、友達同士で集まっての協力プレイがシリーズ史上かつてなく盛り上がるかもしれない。