木村佳乃&藤木直人が挑んだ「対照的な朗読」 村上春樹作品を声で表現

木村佳乃&藤木直人が村上春樹作品の朗読に挑戦

 10月5日、早稲田大学早稲田キャンパス内の村上春樹ライブラリーで、早稲田大学国際文学館共催:Audible Presents Power of Voice『声で体験する村上春樹の世界』が開催された。司会に坂本美雨、ゲストにAmazonオーディブルにて『海辺のカフカ』を朗読した木村佳乃と『ねじまき鳥クロニクル』を担当した藤木直人が登場。

 村上春樹の世界感を感じられるライブラリーで、朗読の裏話が語られ、リアル観覧と同時にライブ配信も行われた。

いつ出会った? 村上春樹作品との出会い

 村上春樹の大ファンという木村の作品との出会いは小学校5年生。『ノルウェイの森』を貸してもらって読み「インパクトが強烈だった」と振り返る。反対に藤木は大人になってからの出会いで、作品は『1Q84』(2009年の作品)。「当時、社会現象にもなっていたこともあって読みました」とのことで、普段読んでいる作品との違いを楽しんだそう。また、今回木村が朗読した『海辺のカフカ』の舞台に出ていたこともあり、出会いは遅くとも、なじみ深いことが伝わってきた。

 さらに二人の後ろには、藤木が出演した舞台『海辺のカフカ』で使われたモニュメントも登場。藤木は「まさかここで再会出来ると思わなかった」と感動。思い出深い作品との再会を喜んでいた。

朗読への馴染み方は対照的

 村上春樹という多くのファンを持つ、有名作家作品の朗読オファー。木村は、今回のオファーについて、村上春樹ファンゆえに「嬉しかったと同時に不安」と思い入れがあるからこその不安を吐露。その一方で、子どもの頃から日常的に朗読を聴いていたそうで、「岸田今日子さんの朗読が特に好き。絵本をカセットで聞いて、想像するのが好きでした」と音で本を聞くという体験について幼少期から馴れ親しんできたというエピソードを披露。

 藤木は、木村とは対照的で「まさか自分にオファーが来るとは思わなかった」というほど驚いたそうで、最初はなんとネットで朗読の方法を検索したのだそう。朗読は、ラジオドラマとも異なるため、お芝居のようにならないように、それでも誰が話しているのかわかるようにと、監督とすりあわせをして実施したという。

 ちなみに、藤木は朗読の収録に「17日間欲しい」と言われて、全原稿1600枚のうち、1日80枚をこなすペースで進めたと話し、そのスピードに木村は驚いていた。

 逆に木村が「1日10ページしか読んでない」というと、今度は藤木が驚かされる番に。どれだけ期間がかかったのかを聞かれ、なんと3か月も収録にかけていたという事実が判明。「大好きな作品だからこそ、つきつめたくなった」という木村は、短期間で終えた藤木に対して「すごい集中力と体力ですね!」と感嘆の声をあげていた。

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