サムスン「返却するメモリドライブはドリルかハンマーで破壊して」……ユーザーにそこまで要求する理由とは?

サムスン、メモリの破壊を要求する理由

 ドイツのサムスン電子は、データ保護を極限まで大切にしている。同社はRMA(返品保証制度)に基づいてメモリドライブの『Samsung 980 Pro』を返品する前に、同商品をドリルで破壊するか、ハンマーで叩いて破壊するように顧客に要求することがあるようだ。

 この型破りな規約をYouTuberのigorsLABが発見した。igorsLABによると、返品手順は、シリアル番号、故障の証拠、およびトラブルシューティングの手順などの必要な情報をユーザーが提供するという典型的な方法で開始される。その後、サムスン側の診断により、ドライブがNANDフラッシュ上で複数のエラーを起こし、故障していることが判明した。次のステップではドライブを返却することになる。この段階ではサムスンとユーザーのやりとりは電話で行われており、詳細は不明だが、ユーザーが壊れかけのドライブに非常に重要なデータを保存していた極端なケースにおいて、特別な案内がなされるようだ。

Samsung 980 Pro 2TB zerstört - Mit dem Trennschleifer gegen eine SSD als RMA-Beweis? Das muss so!

 ユーザーはドライブをそのまま返却できない理由を書面で説明した後、「SSDに穴を開けるか、ハンマーで叩き壊す」ことを要求され、その行為の証拠写真または動画を提出するよう求められる。データへのアクセスを物理的に不可能にすることで、データを完全に保護しようというのだ。 igorsLABは喜んでこれに応じ、グラインダーで980 Proを破壊し、ドライブからデータが復元される可能性を一切排除した。彼が公開した動画では、個々のNAND層が破壊される様子が映し出されている。ドライブはサムスンに返送され、igorsLABは新しいSSDを待っているところだ。

 SSDを返却または売却する前には、一般的にはワイプツールを使用することがおすすめだ。ただし、このようなツールを使用しても、故障したドライブのすべてのデータを確実に消去できるとは限らないため、ハンマーやドリルを手元に置いておくことは最善の手段かもしれない。

(画像=YouTubeより)

〈Source〉
https://www.techspot.com/news/95737-samsung-asks-customer-destroy-980-pro-ssd-drill.html
https://youtu.be/iXs5pxvhTZk

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