墓石三段シート、星形竹槍マフラーにそびえ立つロケットカウル バッドボーイズ佐田の手がける族車カスタムが完成
暴走族の元総長として知られる、お笑いコンビ・バッドボーイズの佐田正樹が、YouTubeの企画で手掛けたとっておきの族車を披露した。
2022年1月から、佐田のYouTubeチャンネル「SATAbuilder's」にて進められていた族車のカスタム企画。その詳細は、同年5月25日公開の動画で説明されている。動画の中で佐田は2021年11月某日、同チャンネルにおけるレギュラーメンバーである“横兄(よこにい)”こと横畑卓志氏に果たし状を叩きつける。横畑氏が封を開けると、そこには「族車1グランプリを開催します 自慢の族車を持ってこい!」と書きなぐってあった。
「族車1グランプリ」通称「Z-1GP」は本来、年末~年明けの開催を予定していた。というのも、佐田には地元福岡でヤンチャしていた青春時代、楽しみにしていたお正月の恒例イベントがあった。その行事とは、暴走族仲間一人ひとりが内緒で改造した愛機を正月に持ち寄り、互いに見せ合うというもの。当時を振り返って佐田は「すごく楽しかった」と言い、「あの頃の気持ちでもう1回、作ってみたいわけよ。族車を」と熱弁した。さらに、横兄が神奈川、自身が福岡の元暴走族だとしたうえで、「カスタムの仕方が違うわけよ。神奈川仕様とか福岡仕様とか」と、カスタムの地域性を楽しむことが「Z-1GP」の意義の一つだと説いていた。
とはいえ、佐田ももういい大人。族車で公道を走り、サツにパクられるわけにはいかない。そこで、行動を走らず、あくまでも「1/1プラモデルを作る企画」だと強調していた。
企画は、佐田が21年末に緊急入院したため延期。年明け1月から気を取り直して始動し、この度、待望の族車が出来上がったようだ。
7月28日に公開された「【完成】族車、作りまし田」と題した動画で佐田は、族車の最終工程に取り掛かる。刺繍入りの墓石三段シートをセットし、真っ先端に鉄製の星型オブジェを取り付けた竹槍マフラーを装着。超ロングのツッパリテールを結束バンドで固定し、前方が見えないほど高く聳え立つロケットカウルを装備して、仕上げにカウルにステッカーを貼り付けて完成した。
出来上がった族車を前に、佐田は「いや~、やりきった。ありがとう」と、協力してくれた仲間たちに対し感謝の言葉を口にした。しかし達成感と同時に別の感情も去来した。佐田は「むちゃくちゃ寂しい」とポツリ。繰り返しになるが、族車は完成後、公道を走ることができない。「走る」という楽しみがない以上、「作る」工程を終えてしまえば、もうそこまでなのだ。佐田は「(昔は)もう一個ワクワクありましたやん。走りに行くって言う。それがないんだもんな~」と、暴走族時代と大人になった今のギャップをしみじみと噛みしめつつ、「まぁしゃあないな」と走りたい欲求を抑え込んだ。
こうして完成した佐田の族車。今後、横兄のカスタム車と“族車比べ”を行う「Z-1GP」の動画もアップされるものと思われる。福岡vs神奈川の族車対決の行方にも、引き続き注目したい。