番組史上最も“ノンフィクション”? 公平で真摯な尾崎美紀の人間性が光る『バチェロレッテ・ジャパン』S2・1~3話
公平で真摯で、フランク。バチェロレッテ・尾崎美紀の魅力
いよいよ始まったバチェロレッテ・ジャパンシーズン2。初回配信は1話〜3話までが一挙に放送。初回の男性メンバーは17名だが、3話まででその人数は半分以下まで絞られる。まさにサバイバル婚活、なわけだが……今回バチェロレッテを務める尾崎は、Z世代に支持されるコスメプロダクトを作り上げた敏腕社長であるがゆえに、旅の目的も「経営者ならではの鎧を脱ぐこと」と話す。「運命の相手を求めて」「真実の愛を探して」というようなふんわり感はなく、目的や動機をはっきりと分析しているような雰囲気。まさに婚活向きな女性であると言える。
現実的で合理的な部分もありそうな尾崎に対し、男性メンバーはシーズン1以上に、登場から個性豊かな面々が揃った。人物紹介がスポーツ中の雄叫びから始まったプロラグビー選手のジェイデン・トア・マクスウェルや、バイクに乗って登場したかと思えば、尾崎とはほとんど話さずにその場を去ったタクシードライバー・平山大。「あなたのために吹かせてください」と法螺貝を持って登場した雲母翔太など、とにかく目を引く面々も。
その他、自身が書いた作品を持って登場した画家の美留町恭兵、自身がデザインしたスニーカーを持参したデザイナー・阿部大輔など、尾崎の印象に残るべく、それぞれ凝りに凝ったキャラ設定での登場シーンもみどころの一つだ。
最初から主張しすぎても引かれてしまうし、見た目にも中身にも印象を残せなくとも間引かれてしまう。登場からカクテルパーティ(毎回番組の最後に行われる全員参加のパーティ)までで終了してしまう第一話は、参加メンバーがもっとも空回りしやすい瞬間の一つだ。
しかし、パーティでは声をかけてきた男性たちに「声をかけてきた順で」と真摯に対応しており、全員と公平に接したいという思いも伝わってきた。誰に対してもまっすぐで、リアクションも大きい。尾崎のコミュニケーション能力は女性目線で見ても素晴らしい。誰もが認める「外見も中身も美しい女性」が、どんな男性に惹かれていくのかが楽しみだ。
結果的に、1話でサプライズローズを受け取ったのはバスケットボールプレイヤーの佐藤マクファーレン優樹。その他も素直な言葉で尾崎と接していたダンサー・山邊玲音にも好意的な対応だったり、最初のローズセレモニーで名前を呼んだのもアツさが魅力のラグビー選手・ジェイデンだったりと、素直なアプローチをまっすぐ受け止めているような様子が印象的だった。
今回、個性豊かな登場シーンにも、時に大きく笑ったりとフランクな対応だったのが印象的だった尾崎。個性が強い人にも寛容なようにも見えたが、主張しすぎて別の意味で印象に残ってしまった人は、やっぱり早めに旅を去る結果になってしまった。
男の争い勃発するも…予想以上に冷静な婚活モニタリング
第2話には、飲食経営・小出翔太やプロバスケ選手・長谷川惠一など、ほとんど喋ることがなかったメンバーも残っていた。チームでのカヌーレースから始まった2話では、じわじわと「男の争い」も勃発し始める。が、『バチェラー』でのキャットファイトほど激化するわけではなく、冷静な目で見ることができるのもバチェロレッテの見どころだ。
レースに勝利した面々は、尾崎と一緒にグランピングキャンプに参加。今回の男性メンバーたちは、みな自身のタイプに合わせたアプローチをしているように見える。シーズン1では場をかき乱すメンバーも目立ったが、今回は落ち着いた大人の余裕があるメンバーが多いからか、同性同士の悪口も激化しすぎていない印象だ。ただ、2話以降、サプライズローズを最初にもらったバスケ選手・マクファーだけが、他のメンバーに対して強い対抗心を燃やしている印象は目立ったが……他のメンバーの大人さからか、まだ大きく燃える様子はない。
こころなしか、バチェロレッテである尾崎の雰囲気も、シーズン1と比べるとカジュアルなファッションも多いような。南国の非日常な空間で恋愛が進んでいくのはバチェラー・バチェロレッテシリーズの見どころの一つではあるのだが、あくまで現実的で等身大な自分を見せようとしている心意気も見受けられる。
彼女のその様子ゆえか、男性メンバーも心を打ち解けるまでが早い。ボディタッチやキスなどの過激なアプローチは今のところないが、だからこそモニタリング感は強く、本気の婚活を覗き見させてもらっているような空気も強い。