新しいiOS・iPadOSに搭載! ロック画面や天気アプリなど、気になる「新機能」を紹介

 アップルは「WWDC(Worldwide Developers Conference:世界開発者会議)」を毎年開催している。今年も6月6日から始まり、初日にはCEOのティム・クックをはじめ多くの主要スタッフによるキーノート(基調講演)が行われ、今秋に提供されるmacOSやiOS、iPadOS、watchOSの次期バージョンや次世代のAppleシリコン「M2」、そのM2を搭載した新しいMacBook AirやMacBook Pro 13インチが発表された。

 キーノートの様子はアップルのサイト(https://www.apple.com/jp/apple-events/)やYouTubeの公式チャンネル(https://youtu.be/q5D55G7Ejs8)でも公開されているので詳細についてはそちらで確認してほしい。ここではその中からiPhoneやiPadに搭載される新機能を簡単に紹介してみよう。

 iOSの次期バージョン「iOS 16」で大きく変わるのがロック画面だ。これまでは壁紙しか変更できなかったロック画面だが、新しいiOS 16ではユーザによるカスタマイズが可能になった。あらかじめ用意してあるギャラリーの“おすすめ”や写真、絵文字、コレクション、カラーから壁紙を選んだり、時刻の書体やフォントカラーを変更できる。さらにウィジェットを配置するなど、ロック画面の見た目や機能が大幅に向上できるようになる。今まではホーム画面の壁紙やアプリの配置でしか独自性をアピールできなかったが、これからはロック画面のパーソナライズを楽しむ人が増えるだろう。

 ロック画面はいくつも作れるので、その日の気分やシーンに応じて切り替える楽しみも増える。さらにロック画面の切り替えには集中モードやホーム画面の切り替えも連動できる。集中モードをアプリケーション自体にも適用する「集中モードフィルタ」も搭載される。これにより、例えば「Safari」で特定のタブだけ表示するようにしたり、「メッセージ」の会話や「メール」のアカウント、「カレンダー」の予定もフィルタできるようになるのだ。ロック画面を切り替えることで、iPhoneの使い方をガラッと変えるなども可能になるだろう。

 純正アプリの機能も向上している。「メッセージ」では送信済みのメッセージを編集できたり、送信の取り消しも可能になる。「メール」でも送信の取り消しや予約送信がサポートされるので、間違ったメッセージやメールでの失敗も減るだろう。

 今まで「FaceTime」でしか利用できなかった「SharePlay」が「メッセージ」からも使えるようになる。コンテンツをシェアしながらメッセージでチャットできるようになるのだ。

 個人的に一番嬉しいのが音声入力の機能向上だ。音声入力中でもキーボードが使えるようになるので、誤認識した部分を即、キーボードで修正できる。さらに日本語でも句読点を自動入力してくれるので、今まで以上に音声入力を使う機会が増えるだろう。

 現行のiOS 15にも、カメラや写真など画像内にあるテキストを認識する「テキスト認識」が搭載されているが、残念ながら日本語への対応はまだだった。それがiOS 16から日本語にも対応する。さらにビデオ内でも「テキスト認識」が可能になる。やっと「テキスト認識」の本領発揮というわけだ。

 マシンラーニング能力の向上で画像を調べる機能がパワーアップした結果、画像内の対象物を背景から切り抜くことも簡単だ。ロングタップするだけで行えるようになる。いちいちレタッチアプリを使って背景を消したり、切り抜いたりする作業が不要になるのは画期的だろう。これはぜひキーノートの映像でその様子を確認してほしい。驚くはずだ。

 自分以外の最大5名と共有できる「iCloud共有写真ライブラリ」もiOS 16から追加される新機能の1つだ。各自のライブラリから共有したい写真やビデオを指定するだけ。旅行やイベントなど家族やメンバー同士で撮った写真をみんなで参照できる共有アルバムが簡単に作れる。参加メンバーが近くにいるとき自動で写真を共有するオプションも選べる。

 「Safari」のタブやタブグループ、ブックマークの共有機能を使えばメンバー同士でのミーティングも楽になる。今までのようにリンクをメッセージやメールで送らなくても共有するだけ。相手が共有したこともすぐにわかる。

 そのほかにもFaceTimeの通話を切らずにiPadやMacに引き継げる「FaceTimeのHandoff」のように、共有やコミュニケーションを向上する機能も追加される。iPhoneだけでなくiPadやMacなどアップルデバイスを愛用している人にとってはどれも魅力的な機能になるはずだ。

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