「フィットネスゲーム」ブームはまだ続く? 世界でコロナ禍以降も定着し続ける背景とは

 eMarketer(アメリカ・市場調査会社)は2020年7月、「スマートフォンでフィットネスアプリを月に1回以上使うユーザー数が、2020年度に27%増加した」と発表した。この数値はコロナ禍でワークアウトスペースを自宅等に置き換えるユーザーが増えたことの現れであり、オンラインフィットネスサービスの隆盛を裏付ける重要な示唆でもある。

Peloton Instructor Cody Rigsby Explains Lanebreak | Peloton's First Gaming-Inspired Experience

 アメリカでは現在「Peloton」というオンラインフィットネス企業が流行しており、トレーニングマシン+コンテンツ販売(サブスクリプション)のビジネスモデルで数百万の会員数を抱えている。同サービスは「Lanebreak」と呼ばれるオリジナルコンテンツが特徴的で、ユーザーはトレーニングマシンを使って仮想空間上のコースを走行し、レースゲーム感覚で他者と競い合いながら身体強化が行える。上記で取り上げた家庭用ゲーム機とは仕様こそ異なるものの、Pelotonもまたコロナ禍の影響下でユーザー数増加を遂げたフィットネスゲームの一種と捉えることができるだろう。

 一過性のブームを越えて人々に定着しつつあるフィットネスゲーム。全盛期よりも売れ行きが落ち着いたとはいえ、今後も一定の需要は見込めるはず。筆者としては同ジャンルの経済効果や盛り上がりに、今後も注目したい。

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