『今日好き』シリーズの“告白成功率”を徹底分析 カップルが成立しやすい要因は?
「男は度胸、女は愛嬌」なんて決まり文句は、もはや旧来の骨董品として質屋にでも並んでいそうな昨今。それでも、こと恋愛において告白の際は男性側が勇気ある一歩を踏み出し、告白を切り出してほしい。彼の格好よい一面を見てみたいと、いまも昔も多くの女性が考えているように思われる。それは、10代女子から圧倒的な人気を誇る恋愛番組『今日、好きになりました。』(以下:今日好き)を観ていても常々感じることだ。
同番組では、10名前後の現役高校生たちが2泊3日の“恋の修学旅行”を通して、運命の恋を見つけるまでを描いており、旅の最後には男女どちらかが最終告白をするのが定番の流れ。先日に放送を終えた『卒業編2022』出演メンバーのみるき(雨宮未苺)のように、自ら想いを伝えたいというレアケースも存在するなかで、やはり男子側は告白をしたい/女子側は告白をされたいというのが一般的である。
そうした男女それぞれの願いもあるなかで、約5年間、現在までに放送された全42シーズンにわたる『今日好き』の歴史において、実際のところ多くの最終告白を経験してきたのはどちらなのだろうか。気になったため集計してみた(※1:集計に際する要件定義は本稿最下部にも記載)。
結果はご覧の通り。男子が13回、女子が25回、双方とも最終告白をしたのが4回。つまり、男子は17回、女子29回の最終告白を果たしてきたのである。意外かもしれないが、実は女子側は男子側の約2倍近い圧倒的な頻度で最終告白をしてきたのである。
その理由は、番組開始当初は男女どちらが最終告白するのか、いわゆる“告白決め”が指定されていたためだ。2019年度の『韓国チェジュ島編』から『卒業編』までは、なんと7回連続で女子側が最終告白をしたケースも。番組の歴史を振り返っても、類を見ない数字である。
ここ最近の『今日好き』を追いかけていれば、男子からの告白をスタンダードだと感じる視聴者がいても不思議ではないだろう。というのも、こうした男女間の最終告白回数のギャップも、2020年度には男女間で徐々に匹敵する数値に近づき、2021年度には男子6回、女子3回とついに逆転。これは、2020年度の開幕シーズン『青い春編』より、告白決めに不確定性を備える“くじ引き”の要素を取り入れたためだ。こうした部分も含めて、番組を盛り上げるイベントとして成立させるようになったわけである。