美術館に野外広告、住宅までNFTに……物理世界に進出するNFTコンテンツの現在

メタバースと物理世界の境界をブレンドする住宅

 US版Forbesは1月5日、メタバースと物理世界の両方に存在する住宅物件「MetaReal」について報じた。同物件はアメリカ・マイアミ州にある物理的に存在する住宅と、メタバースゲームのSandbox内にあるバーチャルな住宅がセットとなっている。物理的な住宅は2022年第4四半期に完成予定で、7つの寝室と9つの浴室が設けられる。Sandbox内の住宅は、物理的なそれの間取りを正確に再現する。この物件の販売は高級不動産取引を手がけるONE Sothebysが行い、仮想通貨イーサリアムを使って競売される。

 MetaRealの企画に関わったNFTコレクターのGabe Sierra氏によると、同物件はメタバースと物理世界の境界をブレンドする体験の実現を目指している、とのこと。同物件を購入すれば、メタバース内のさまざまなスポットを探索してから同じくメタバース内にある住宅のリビングでくつろいだ後、物理世界に戻ると同じ構造をしたリビングが広がっている、というメタバースと物理世界がシームレスにつながる体験が可能になるのだ。

 以上のようにNFTはデジタルアート作品を所有する仕組みを超えて、デジタルコンテンツと物理世界の関係を再構築するフレームワークになりつつある。こうした再構築の試みのいくつかは、新たな文化として定着するかも知れない。

(画像=Surface「Inside the World’s First Museum Dedicated to NFTs」より)

(Source)
https://www.surfacemag.com/articles/seattle-nft-museum-opening/?utm_source=pocket_mylist
https://www.seattlenftmuseum.com/
https://coinpost.jp/?post_type=pressrelease&p=310543
https://www.forbes.com/sites/emmareynolds/2022/01/05/one-sothebys-is-selling-the-first-real-world-home-through-the-metaverse-using-nft-technology/?sh=7eff09033471

関連記事