最新パッチが人気すぎて“販売停止” 『FF14』が支持される3つの理由

『FF14』が支持される3つの理由

 12月7日、『FINAL FANTASY XIV』(以下、『FF14』)の最新拡張ディスク『暁月の終焉(フィナーレ)』が発売となった。

 パッチ2.0『新生エオルゼア』のサービス開始(2013年8月)以来、王道のMMORPG作品としてジャンルを牽引してきた同タイトル。一強の時代は、まだしばらく続くのだろうか?『暁月の終焉』発売を入り口に、ヒットの理由を考える。

発売から11年。勢いを増し続けるMMORPGの金字塔

FINAL FANTASY XIV: ENDWALKER Full Trailer

 『FF14』は、『FINAL FANTASY』シリーズ2作目となるMMORPG作品だ。

 MMORPGとは、「Massively Multiplayer Online Role-Playing Game」の頭文字を取った略語で、複数のプレイヤーがオンラインの仮想世界に個人専用のキャラクターを作成し、そのキャラクターを操作することで、RPG要素やほかのプレイヤーとの交流などを楽しむジャンルを指す。

 同タイトルは2010年9月、パッチ1.0にあたる『FINAL FANTASY XIV』がWindowsPC向けにリリースされたが、深刻なバグ・システム上の不備があったことから、2年ほどでサービス停止に。その後、約2年半の再開発期間(稼働時期と重複)を経て、2013年8月にパッチ2.0『新生エオルゼア』が正式リリースとなった。同パッチでは、当初存在していた致命的なバグ・不備が大幅に解消。PlayStation3版も同時発売となったことで、サービス開始時から多くのフリークたちが購入・プレイし、人気MMORPGへの仲間入りを果たした。

 以降は、パッチ3.0『蒼天のイシュガルド』(2015年6月発売)、パッチ4.0『紅蓮の解放者(リベレーター)』(2017年6月発売)、パッチ5.0『漆黒の反逆者(ヴィランズ)』(2019年7月発売)と、約2年周期で順調に大規模アップデートを重ね、いまや同ジャンルの王道的作品として君臨している。

 今回発売となった最新拡張ディスク『暁月の終焉(フィナーレ)』は、パッチ6.0にあたるソフト。全世界に約2,500万人の登録プレイヤーを抱え、サービス開始から10年が経ってもなお、最高アクティブユーザー数を更新し続けるモンスタータイトルの最新大型アップデートに、世界中から注目が集まっている状況だ。

『FF14』が歩んできた「ログイン待ち」の歴史

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 こうしてジャンルの成功例となってきた『FF14』だが、これまでの道に障害がひとつもなかったわけではない。上述のパッチ1.0における不具合のみならず、大規模アップデートの際には、プレイヤー過多による「ログイン待ち」も頻繁に発生した。

 特に再稼働と家庭用プラットフォームへの対応が同時におこなわれた『新生エオルゼア』では、運営の想定を大幅に超えていたであろう数のプレイヤーが殺到。多くが「ログイン待ち」のテーブルにさえつけず、その権利を得るためにゲーム画面の前で数時間、「GAME START」を押下し続けることもザラだった(「ログイン待ち〇〇名」のメッセージが表示されれば、基本的にいつかは自分の順番が来るが、それさえ表示されない場合、タイミングと運に任せ、「GAME START」を試行し続けなければならなかった)。

 さらにゲームへのログイン後には、プレイヤーの数にPS3の性能が追いつかず、味方や敵が表示されないケースが散見。難易度の高いバトルコンテンツでは、見えない敵からの一撃によってHPが最大でも倒れてしまう事態が多発した。

 『FF14』の成功は、こうした障害をひとつずつ緩和・解消してきた結果であり、そこには開発・運営チームの血のにじむ努力があったに違いない。『FF14』のプロデューサー兼ディレクターである吉田直樹氏は当時のインタビューで、「(『新生エオルゼア』の)ロビーでは4万人が同時にログインを試行していた」と、パッチ2.0リリース直後の状況を明らかにしている。

 一方で、ようやくリリースにこぎつけた『暁月の終焉』においては、人気タイトルとなったがゆえの、“過去の問題の再発”も確認されている。12月16日には、吉田直樹氏が「アクセス集中によって長時間の『ログイン待ち』が発生している状況」について説明し、事態を緩和するため、全世界でパッケージ版の出荷停止・ダウンロード版の販売停止・フリートライアル版の受付停止といった措置を実施すると発表した。もちろんこれまでも大規模アップデートの実装直後には、(規模の大小はあれ)同様の「ログイン待ち」が発生してきたが、今回のケースは『新生エオルゼア』以来のビッグイシューであるようだ。

 発売から11年。皮肉にも、“過去の問題の再発”が『FF14』の人気を裏付ける事態となっている現状がある。

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