ガルプラ、I-LAND、国民歌手……K-POPオーディション番組の勢いはなぜ止まらない?

 韓国発オーディション番組の勢いが止まらない。

 先日、グローバルガールズグループオーディション番組『Girls Planet 999:少女祭典』が最終回を迎えた。最終ステージに進んだ18名の中から、世界中の視聴者の投票によりメンバー9人が決定し、「Kep1er」としてデビューすることとなった。

 発表直前まで1位であったシェン・シャオティンが9位でメンバーに入るなどの波乱の展開もあり、生放送のメンバー発表に連動してSNSではさまざまな声が上がるなど、いろんな意味で盛り上がりをみせた本番組。Kep1erは12月のデビューと同時に初のリアリティ番組『Kep1er View』の放送が12月2日夜8時からABEMAで放送されるなど、日本国内でもすでにファンを形成し、さらなる飛躍を予感させる。

 10月からは韓国のオーディション名家と呼ばれる「朝鮮放送」のオーディション制作チームと米ビルボードがタッグを組んだ『明日は国民歌手』がスタート。さらに、2022年春には、これらの人気オーディション番組を国内独占無料放送するABEMAと、韓国の人気No.1恋愛番組『HEART SIGNAL』の制作チームCHANNEL Aによる世界規模の日韓合同プロジェクト『青春スター』が始まるなど新番組が相次いで日本でもオンエアされ、話題を呼びつつある。

 なぜ、K-POPオーディション番組はこんなにも多くの人の心をつかむのだろうか。

アイドルには強いメンタルが必要? 『I-LAND』

 BTSが所属するBig Hit Entertainmentと、「PRODUCE」シリーズを企画したCJ ENMが組んだサバイバルオーディション番組『I-LAND』。ABEMA とMnetで昨年6月、日韓同時放送された。

 世界各国から集まった10代から20代の志願者(練習生)23名が巨大アイドル養成施設「I-LAND」を舞台に、デビューに向けてさまざまなテストに挑戦していく。

 誰が生き残るかということはもちろん、3年間の製作期間を経て完成したというハイテクシステム搭載の施設も注目のポイントになった。

パート1では、I-LANDで生活する者とその隣の建物「GROUND」で生活する者に分けられた。大きな格差があるこの2つの施設。I-LANDから降格となるGROUND行きへのメンバーを決めるのは、メンバー自身。共同生活をともにし、みんなで協力してがんばっていこうという風潮が強くなるなかでは、厳しくチャレンジングなシステムを採用している。

パート2ではプロデューサー評価やグローバル投票で脱落メンバーを決定していく。脱落せぬよう下位の順位から抜け出すことはもちろんなのだが、個人の順位によって与えられる“特典"システムの導入が上位へのより一層の執着心を与える。外界と断絶された過酷な状況のなか唯一与えられる自由を求め這い上がっていこうという気持ちが強くなるのだ。

最終テストではグローバル投票で6名、プロデューサー評価で1名、計7名のデビューメンバーが決定。2020年11月に「ENHYPEN」としてデビューを果たした。

【独占配信】I-LAND

バラエティに富んだ出場者たち『明日は国民歌手』

 2021年10月からスタートした『明日は国民歌手』。準備期間1年、応募総数1万2000人の中から勝ち抜いた111組が歌唱力ナンバーワンの「国民歌手」を目指してしのぎを削る。

 審査は13人のゴールデンマスターが行う。チームごとによる有名アーティストのカバーステージの披露、本選1次を勝ち抜いた30人が対決相手を直接指名し、それぞれの得意な楽曲で戦う1対1デスマッチなど、課せられるものも歌に特化している。

 また特徴として挙げられるのが、応募者は老若男女を問わない、というところだ。小学生から会社員、カフェ店員、パフォーマー、ピラティス講師とさまざま。マスター予備審査では、中学生の部、他オーディションの部、会社員の部などと分けられているのもおもしろい。その分、パフォーマンスが幅広く、自分自身の魅せ方も異なってくるのもこのオーディションの醍醐味となっている。

【国内独占配信】明日は国民歌手

関連記事