「人の真似はしない」 野村周平が語る、幅広い役を演じられる理由
昨年俳優デビュー10周年を迎え、2019年のアメリカ留学から帰国後も精力的に活動を続ける野村周平。バンドマン、警察官、医者……カルチャー色の強い役柄から専門職などの堅い役柄まで、さまざまな役に憑依しキャリアを積んできた野村。10月21日よりスタートするABEMA『会社は学校じゃねぇんだよ 新世代逆襲編』では、起業家という新たな役柄に挑戦する。俳優としてひとつの節目を迎え、止まることなく新しいことに挑んでいく野村に、これまでの役者人生や、演じるうえで心がけていることなどを聞いた。(編集部)
ーー昨年、俳優デビューから10周年となりましたが、これまでを振り返ってみていかがですか?
野村周平(以下、野村):あっという間でしたね。特にここ5年は早かった。デビュー当初はすべてが初体験で新しいことの連続だったので時間の流れを掴めていた感覚はありましたが、ここ5年はコンスタントに俳優としてのお仕事を頂けていたので、いい意味で変化はありませんでした。
ーー野村さんはさまざまな職業やバックグラウンドを持つ役など幅広いキャラクターを演じてきましたが、キャリアを重ねるなかで変化を感じることはありましたか。
野村:いろんな作品に出られたことで、俳優さんや監督さんとの出会いだったり、刺激はたくさんありましたが、演じるのは結局自分自身なので、特に変化はなかったですね。もちろん撮影の現場で学ぶことは多々あるので、目標となるような方も沢山いたのですが、人の演じ方を真似るよりも自分なりのやり方を考えて演じる方が僕には合ってました。
ーー役を演じるなかで心がけていることは?
野村:起業家であれば社会の厳しさ、医者であれば命の重さなど、職業やその役のパーソナリティに沿ってメッセージを提示できるようにしています。役によって柔軟に対応できるようにしたいと思っています。
ーー最近では医者や警察官などの堅い役柄も演じられていますが、こういった役柄ではどんな表現を心がけているのでしょう。
野村:専門職は見ている方に解説する「説明台詞」が多いので、セリフととその時の役柄の心情が合っていないことも多いのですが、難しい言葉を発しながらもしっかり役に感情移入して気持ちを乗せられるように心掛けています。
ーーこれまでの俳優人生のなかで葛藤はありましたか?
野村:「どう演じればいいのか」という葛藤はありますが、現場で全て出し切るようにしているのであまり悩みや葛藤を持ち帰ることはありません。中途半端で悩むくらいだったらやることなくなるくらい絞り出した方が良い。自分も他の俳優さんや監督さんたちも納得いくまで現場で詰められるのがベストだと思います。