ついに47都道府県制覇 なぜUber Eatsはたった5年でフードデリバリー市場を確立できたのか?
一方で、フードデリバリーに関する問題がニュースに取り上げられることも増えてきた。配達事故、食品の廃棄、配達員のマナーなどの問題は、日本だけにとどまるものではない。どうしてこのような問題が起きても、フードデリバリーサービスはなくならないのか。いち利用者として筆者が感じているのは、リターンに対するリスクの許容だ。
例えば、筆者も注文したカレーライスがこぼれていたことや、そもそも注文した商品が違っていたこともある。本来ならお店に連絡してクレーム対応となるが、Uber Eatsではそうした流れにはならない。代わりにアプリから配達員の評価を低めに返したり、返金処理を依頼できる。いずれも試したことがあるが、電話ではなくアプリ内で完結できるため、利用者としてもクレームコストが低く使いやすく感じた。もしこれが電話でお店に連絡する必要があった場合、面倒臭がってスルーしていたかもしれない……。
外出して飲食店に行くよりも、家や会社に料理を持ってきてくれた方が、時間を有効に使えて人との接触も避けられる。そのためのコストとして値段が高価であることや、例に挙げたような配達リスクを孕んでいることは承知する。そんな風潮ではないだろうか。この風潮はデリバリー需要を生み出し、さらなる配達員の増加を促す。反面、外食産業の落ち込みは止まらないが、すべてはCOVID-19の趨勢や政府の方針次第といった、大きな力学に従わざるをえないだろう。
とかく、一度便利なツールを体験してしまえば人間は味をしめるもの。昔のように電話で注文するのではなく、ベッドにいながらにしてアプリだけで玄関にハンバーガーを持ってきてもらえる体験を知ってしまえば、もう昔には戻れないだろう。これもある種のDX(デジタルトランスフォーメーション)なのか、はたまたコロナ禍の終わりとともに廃れてゆくのか。
(画像=unsplashより)
(Source)
https://www.uber.com/ja-JP/newsroom/uber-eats-tonight-tvcm-4/
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000121.000007396.html
https://catr.jp/settlements/04763/148597