1990年当時、世界で最も高価で革新的といわれた「レディ・モウラ」が、1億2500万ドル（約138億円）で売却された。

　このヨットはドイツの老舗造船会社、Blohm + Voss（ブローム・ウント・フォス）が手がけたスーパーヨットで、当時としては革新的なデザインと技術力を誇っていた。今では定番のプールも、30年前には画期的なアイデアだったようだ。 

　1992年からスタッフとして携わるマティアス・ボッセ氏は、「このヨットはクルージング用ではなく、家となるように設計されている」と語った。全長344フィート（約105m）の「レディ・モウラ」には、7つのデッキがあり、最大26人のゲストと、72人の乗組員・スタッフが搭乗できる。2つあるギャレー（キッチン）では最大6人のシェフが料理をふるまうようだ。さらに船内には2つのICU（集中治療室）が完備され、医師も常駐、ヘリコプターも常設されているとのこと。

　30年以上前に製造されたにも関わらず、船内はきれいに保たれており、フローリングやカーペット、壁、階段などはオリジナルのままだという。実際、オーナーの親族以外にはほとんど開放されていなかったようで、アールデコ調の豪華絢爛な来客用ダイニングルームは、わずか3回しか利用されなかったようだ。

　「レディ・モウラ」は、2019〜2020年にブローム・ウント・フォス社による修理が行われており、まだまだ現役で活躍しそうだ。

（画像＝Camper & Nicholsonsより）

■堀口佐知
ガジェット初心者のWebライター兼イラストレーター（自称）。女性向けソーシャルゲームや男性声優関連の記事を多く執筆している。

〈Source〉
https://camperandnicholsons.com/luxury-motor-yacht-for-sale/lady-moura-blohm-voss-1990
https://www.autoevolution.com/news/peak-inside-world-s-first-megayacht-lady-moura-finds-new-owner-for-125-million-170285.html#
https://robbreport.com/motors/marine/aboard-the-344-foot-superyacht-lady-moura-2903387/