45日で組み立てられる“アルミニウム製ハウス”が、持続可能な家として注目集める
環境に優しいアルミニウム製ハウス「Pi Home」がメキシコシティに建設された。アルミニウムは最もリサイクルしやすい素材の1つで、また重機を使わずに45日で組み立てられることから、“持続可能な家”として大きな注目を集めている。
「Pi Home」のアルミニウムでできた外側のフレームは、根太(床板を支える補強材)にシームレスに繋がっている。この構造によって、家は45フィート(約13.7m)まで拡張でき、家族の成長に合わせて間取りを変えていける仕様のようだ。壁と床は、MDF(安定した強度の木材に近い素材)でできている。家の各パーツは複数の箱にパッキングされ、どこへでも出荷できる。一戸建て住宅だけでなく、集合住宅などの大規模プロジェクトにも最適とのことだ。
家具や壁面パネルなど、インテリアはフルカスタマイズが可能。さまざまな自然環境にも適応しているようで、メキシコシティで想定される範囲の地震にも耐えられる設計とされている。窓はすべて二重窓で、夏場にも冬場にも適切な断熱効果を発揮するようだ。ただし建築スタジオのラファエル・アラゴン氏は、「カリフォルニアに建てられた同種の家を尋ねたことがあるが、デザイン的には美しかったものの、暑い日や寒い日には住めそうになかった。我々はさらに一歩踏み出して、断熱性を高めていく必要がある」と述べている。
「Pi Home」は最初のアルミニウム住宅として、スイスで国際特許を取得した。ICC(国際建築基準)に認可されれば、その後は米カリフォルニア、ニューヨーク、テキサスに市場を拡大していく見込みだ。アルミニウム製フレームの使用に、組み立て時間と輸送費用の削減により、通常の建設の約3分の1ほどのコストに抑えられるようだ。環境に優しい未来の住宅として、大きな期待を背負っている。
(画像=Miguel Angel Aragones Instagramより)
■堀口佐知
ガジェット初心者のWebライター兼イラストレーター(自称)。女性向けソーシャルゲームや男性声優関連の記事を多く執筆している。
〈Source〉
https://www.instagram.com/miguel_angel_aragones/
https://www.instagram.com/taller_aragones/
https://www.yankodesign.com/2021/09/19/this-prefab-house-is-an-energy-efficient-modular-dwelling-made-entirely-from-aluminum/