ARエフェクトを導入した『ヒロアカ』フィギュアを発売 SEGAが新ブランド・S-FIREを立ち上げた理由

SEGAが新ブランドを立ち上げた理由

 国を超えて愛されるコンテンツとなった、日本のアニメや漫画。これらの産業の興隆に付随して、人気作品のキャラクターグッズやコラボレーション商品が、多くのメーカーから発売されている。

 とりわけ、キャラクターフィギュアは国内外から根強い人気を誇っており、今後のフィギュア市場はさらに活況が予想されている。

 そんななか、大手エンターテインメント企業のSEGAは新ブランド「S-FIRE(エスファイア)」を立ち上げ、盛り上がりを見せるフィギュア市場へ満を持して参入する。

 今回は、同社初の新ブランドを立ち上げた背景や今後の事業展望について、アミューズメントコンテンツ事業本部 クリエイティブプロデューサーの竹中 博史氏へ話を伺った。

近年は中国のフィギュア需要が日本を逆転している

 まず、S-FIREを立ち上げた背景について。国内はもとより中国のフィギュア需要が非常に高まっているのを受け、ハイクオリティフィギュア市場への参入を決めたそうだ。

「今から5〜6年前は日本の方がフィギュア熱が高く、中国は道半ばといった状況でした。それが最近ではフィギュアの購買を占める構成比が逆転し、中国がフィギュア産業を支えていると言っても過言ではない状況になった。各メーカーも海外市場を意識したキャラクターやIPの選定を行なっていて、ハイクオリティフィギュアの市場は、さらに拡大していくことが見込まれています。弊社としても、ハイクオリティフィギュアの市場に打って出たいという構想は数年前からあり、SEGAならではのAR演出などの技術的な目途が立ったので、今回のブランド立ち上げと相成ったわけです」

『僕のヒーローアカデミア』のキャラクターをフィギュア化

 S-FIREの初発表作は人気アニメ『僕のヒーローアカデミア』に登場する主人公「緑谷出久」や「爆豪勝己」を1/8サイズでフィギュア化した商品となっている。

 週刊少年ジャンプ(集英社刊)で連載中の堀越耕平による大人気コミックを原作としたTVアニメ『僕のヒーローアカデミア』。総人口の約8割が何らかの超常能力“個性”を持つ世界で、事故や災害、そして“個性”を悪用する犯罪者・敵<ヴィラン>から人々と社会を守る職業・ヒーローになることを目指し、雄英校に通う高校生・緑谷出久とそのクラスメイトたちの成長、戦い、友情のストーリーを描き、コミックスはシリーズ世界累計発行部数5000万部を突破する大ヒット作品だ。

 数ある日本のアニメ作品の中でも、『僕のヒーローアカデミア』の作品をフィギュア化するに至ったのは「国内だけでなく海外でも人気のタイトルなのでS-FIRE初発表作として多くのお客様に喜んでもらえると思ったから」だという。

「ハイクオリティフィギュアは、とにもかくにも『ものありきの勝負』になるゆえ、S-FIREのデビュー作品におけるインパクト性やクオリティの高さは非常に重要な観点でした。こうした状況下で認知度の高いアニメタイトルを探していたのですが、たまたま縁あってタカラトミーさんから『僕のヒーローアカデミア』のフィギュア化の話が舞い込んできたんです。ジャンプアニメのなかでも人気作だったため、S-FIREのデビューを飾るにはまさにうってつけでした」

質が高く、インパクトを出せるようなフィギュア制作を意識

 他社メーカーに埋もれないよう、完成度の高さには相当こだわって開発したという。

「他社メーカーさんが出しているフィギュアをかき集めて、『どんなものがすでにあって、まだ出ていないものは何か』などの比較分析を繰り返しました。同時に、『読者がフィギュアに求めるのは何か』ということも徹底的に調査し、フィギュアの全体像を固めていきましたね。フィギュアの市況で言えば、全体的にハイエンドに寄ってきており、1万円を超えるフィギュアを購入するのが当たり前になってきました。つまり、お客様の目は肥えているわけで、中途半端なものを出してしまえば気にも留めてくれない。だからこそ、フィギュアの企画から造形まで相当念入りにやってきたと実感しています」

 「緑谷出久」のフィギュアからは躍動感や力強さを感じ、同キャラクターの名言「笑って応えられるような…カッコイイ人(ヒーロー)に…なりたいんだ」が聞こえてきそうな雰囲気だ。

 また、「爆豪勝己」は野心溢れる表情や爆発力を備えた様相を忠実に再現されている。



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