「三つ折り」スマホも登場か? 折りたたみGalaxyの過去と未来

折りたたみGalaxyの過去と未来

 先日に韓国Samsungが開催したイベントでは、第3世代となる折りたたみスマートフォン「Galaxy Z Fold3 5G」が発表された。折りたたみスマートフォンで業界をリードするSamsungは、この分野でどのような未来を描いているのだろうか。

トラブルの多かった初代モデル

 Samsungが折りたたみスマートフォンの初代モデルとなる「Galaxy Fold」を発表したのは、2019年2月のことだ。その数ヶ月前には中国Royoleが初となる外折りタイプの折りたたみスマートフォン「FlexPai」を発表していたが、画面を曲げると大きな跡が残るなど、実用的とは言い難いものだった。

 Galaxy Foldは7.3インチのフレキシブル有機ELディスプレイ「Infinity Flex Display」を採用することで、まるで手帳のように内側に折りたたむことが可能だ。さらに、本体背面にも4.6インチと小ぶりながらカバーディスプレイを搭載。これにより、自宅では広げた状態の大画面でウェブブラウジングや動画を楽しみ、電車など狭い場所では本体を折りたたんでSNSアプリを利用するという使い方もできる。

 このように大手メーカー初の折りたたみスマートフォンとしてデビューしたGalaxy Foldだったが、発売前にレビュワーに配布した端末ではディスプレイやヒンジの故障が相次ぎ、急遽販売を延期。Samsungとしては、ほろ苦い経験となった。

製品改良で折りたたみスマートフォンをリード

 しかし、Samsungは初代モデルでのつまづきを逆に成長の糧とした。2020年9月には、第2世代モデルとなる「Galaxy Z Fold2」をリリース。こちらでは初代モデルで問題となったディスプレイやヒンジ構造を大幅に改善し、さらに内側と外側の画面サイズを大型化することで、実用的に利用できる折りたたみスマートフォンへと進化させた。

 さらに先日開催されたUnpackedイベントでは、第3世代モデルとなるGalaxy Z Fold3 5Gを発表。こちらでは、Samsungの折りたたみスマートフォンとしては初めてスタイラス「Sペン」に対応。まるでペンで紙のメモ帳にかきこむような体験を実現した。もちろん大画面を活かしたイラスト制作にも活用できるし、あるいはペンを画面上で浮かせて振ることでのアプリ操作にも対応している。

 もちろん折りたたみスマートフォンをリリースしているのはSamsungだけでなく、中国Huaweiの「Mate Xシリーズ」やXiaomiの「Mi Mix Fold」、そして米Motorolaの「RAZR」シリーズが存在する。しかしSamsungのGalaxy Zシリーズほど新機構を投入した機種は他になく、その技術力は独走状態にあるといっていいだろう。

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