【東海オンエア・コンビ分析】第四回 ゆめまる&しばゆー 友達とYouTuberを切り替えるスイッチに
東海オンエアにおいては、早くから「岡崎観光伝道師」という公的な立場もありながら、変わらぬノリを維持するバランスの良さを早くから見せてきた。そして、多くの視聴者が指摘をするよりも前に、メンバー同士の厳しい眼差しも随所で感じられた。その最たる出来事が2018年頃にゆめまるとしばゆーに対する「脱退」の文字がちらついたことだ。
なかなかYouTuberとしてのスキルが上がらないゆめまる。プライベートともう一つのチャンネルとの間で揺れ動くしばゆー。そんな2人が、どこまで東海オンエアに対して本気なのかと、笑いを交えながらも真剣に問われる展開に、いち視聴者としてハラハラしたことを覚えている。
言いにくいことを指摘していく、ちゃんとぶつかっていく。そうした歩みがあるからこそ、この目立つほどに厳しい眼差しが向けられる社会の中でも、東海オンエアを応援する声がやまないのではないだろうか。
今ではグループにおいて求められているキャラクターを確立し、独自の人気を誇るまでに成長したゆめまる。そして、それぞれのチャンネルにおいてやるべきことを見据えて行動しているしばゆー。そんな2人が、今年の『寝たら即帰宅』の旅で健闘したことにより番狂わせを生み、大いに盛り上げたことにも胸が熱くなる。
ゆめまるが指摘を受けている動画では、しばゆーが言葉数少なに心配そうな眼差しを向けていた。一方、しばゆーが無事戻ってくることを報告する動画ではゆめまるが「おかえり」という言葉で迎えていた。厳しくも温かな東海オンエアの空気感を作っているのは、他ならぬこの2人であることもまた多くのファンが知るところだ。
ときに動画内で生まれたピリッとした空気を察して、ゆめまるがしばゆーをいじり全体を和ませるというシーンもよく見られる。東海オンエアにとって、ゆめまるとしばゆーの2人はチャンネル登録者600万人超の注目を集める「人気YouTuber」と、学校を卒業してもつるみ続ける「友だち」を切り替える、重要なスイッチを担っているように思うのだ。
8月6日、ゆめまるが新型コロナウイルスの陽性反応が出たことを発表し、メンバーも濃厚接触者として外出自粛及び健康観察をすることになった。そして、動画投稿についてはストックしておいた動画を順次投稿していくと報告。その迅速な対応もまた視聴者を安心させてくれるものであり、ゆめまるの早期回復を願う声で溢れている。
自宅待機となったメンバーはそれぞれ個人チャンネルを更新中だが、彼らは2017年5月にこの時代を予見するような動画を発表している。それが『別々に撮った動画を合成したら最初と最後が面白すぎた。』。今こそ、この動画の2021年バージョンをという声も、SNSでは見受けられた。これまでもいくつもの困難を乗り越えてきた東海オンエア。きっと今回のことも、しばゆーとゆめまるのやさしい笑いと共に振り返れる日が来るに違いない。