VR空間で絵が描けるように VRアートの進化とアーティスト・せきぐちあいみの想い
VRアートの第一人者は「日本文化」からインスピレーションを得ている
今回のBOOST CREATIVITY SESSIONでNEEとコラボレーションして制作した映像作品について、せきぐちは次のように話す。
「NEEさんのようなアーティストとのコラボ撮影は初の試みで、非常にワクワクしながらVRアートの制作を行いました。『FUTURE STAGE』というテーマのもと、音楽パフォーマンスを行うNEEさんの創る世界観を、VRアートでどう表現すればまだ見ぬ新しい作品に仕上がるかを意識しましたね。なんかこう、夢の中を彷徨うような感覚というか、未来の世界に足を踏み入れながら楽しめる要素を盛り込んでいるので、ぜひ見てもらえると嬉しいです」
Samsung SSDを使用したクリエイティブ活動も「転送速度や堅牢性、最大容量などハイスペックさゆえ、ストレスフリーな環境で制作に専念できた」とせきぐち。
普段は、日本の伝統的な和の文化からインスピレーションを受けているそうだ。
「神社や日本庭園など、空間美を重んじる日本古来の美的感覚は、私自身も想像欲を掻き立てる源泉になっていて、VRアートを手がけるときに参考にしています。和のテイストを織り交ぜながら、仮想空間での奥行きや立体感を構築し、VRでしかなし得ない世界観へと昇華させることで『見る人を楽しませたい』『琴線に触れるような体験を届けたい』と考えながら制作に励んでいます」
今後もせきぐちは、見る人をインスパイアさせられるように、VRアート作品を通して新たな世界を創造していくという。
最先端のテクノロジーを生かせば、既存のアート表現もジャンルレスあるいはクロスオーバーしていき、クリエイションの幅がさらに広がることだろう。
VRアートに実際に触れたことで、その一端を垣間見れたとともに、将来におけるクリエイティブ表現の多様性を感じ取ったのだった。
■古田島大介
1986年生まれ。立教大卒。ビジネス、ライフスタイル、エンタメ、カルチャーなど興味関心の湧く分野を中心に執筆活動を行う。社会のA面B面、メジャーからアンダーまで足を運び、現場で知ることを大切にしている。