『ドラ恋 ~KISS or kiss~』10話ーー前代未聞“掟破り”の展開に アユリ&ケイスケの「2人だけの秘密」とは……

 一方、シェアハウスではやす(藤林泰也)はののか(久保乃々花)と料理をしながら台詞合わせ。「ののかが主演を取れたら誰を選ぶかもわかってるし、わっくんが誰を選ぶかもわかってるけど、俺はもし明日主演とれたらののかを指名したいと思ってる。だからってののかは全然気使わなくて良いから」と真っ直ぐ伝えられるやすの素直さは眩しいくらいだ。

 わくも負けずと「俺はののかともう1回主演をやりたいから、俺が獲る。ののかにも負けない。ずっと想いは変わらないから」と伝えた。“あくまで俺が主演を獲る”というスタンスを崩さず明言できるわくは相変わらず強い。

 その裏で、初めて涙を見せたのはみやび(飯野雅)だ。ドラマ第4話「抱きしめたい」の本番中に、やすから別に想い人がいると告げられ、実質フられた状態になっても泣かなかったみやびが。傷心中にも関わらず、周囲に気を使わせまいと小芝居を打って一気に笑いに変えたあのみやびの涙に、失恋の痛手が滲む。

 みやびに全てを悟る“物分かりの良さ”があるからこそ、恋愛の残酷さが際立つのだ。「ののが悪い訳じゃないのに、ののが悪者に見えてきて自分が嫌」とこぼすみやびに、たまたま遅れてやってきたあつき(樫尾篤紀)がティッシュを差し出す。このあつきの優しさも、「自分が主演を取ったら誰を選ぶか決まっている」とストレートにみやびに伝えられた彼の好意も、かつてあつきを想っていたりおんにとっては、少し前まではどれだけ望んでも手に入れられなかった代物で、やはり恋というものは、誰も悪くはないがそれゆえのどうしようもない残酷さを孕むものなのだ。

 次週は、視聴者からの原案を基に書き下ろされた最後の台本であるドラマ第6話のオーディション模様が明かされる。最後に主演を勝ち取って、意中の相手とキスシーンに臨めるのは誰なのか。全員たまらなく魅力的な今シーズンも集大成に差し掛かっている。彼らが見せてくれるきらめきの一瞬一瞬を見逃さないようにしたい。

■佳香(かこ)
元出版社勤務。現在都内OL時々ライター業。三度の飯より映画・ドラマが好き。Twitter:https://twitter.com/Tominokoji

■番組概要
『恋愛ドラマな恋がしたい ~KISS or kiss~』
配信日時:毎週土曜夜11時~
配信チャンネル:ABEMA SPECIALチャンネル
配信URL:https://abema.tv/video/title/90-1510

(C)AbemaTV

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