レコードプレーヤーなのにスマホから音楽が流せる? オンキヨー『OCP-01』がレコード初心者に最適な理由

 次に機能面での特徴に触れていこう。

 OCP-01は、内蔵スピーカーを搭載しているので、買ったその日からすぐにアナログレコードを買って楽しめることも特徴だ。アナログレコードはLP、EP、シングルなどフォーマットごとに回転数が異なるが、OCP-01では、フォーマットにあわせて33 1/3・45・78RPMの回転速度に切り替えが可能。また、アナログレコードには通称ドーナツ盤と呼ばれる7インチ盤もあり、それを再生するには専用のアダプタが必要になるが、そのアダプタももちろん付属するのでこれ1台あればほぼ全てのレコードを再生することができるのだ。

 アナログレコードを聴くためにはレコードプレーヤーが必要だが、厳密には再生するためにはレコードプレーヤー用のレコード針も必要だ。レコードは、プレイヤーのアームの先に取り付けられた針を盤面に落とすことで再生されるが、再生するために針は磨耗する。そのためレコード針は消耗品なのだが、OCP-01にはレコードの再生が終わると自動的に回転を停止するオートストップ機能も搭載されている。

 レコードプレーヤーは通常、再生が終わってもターンテーブルが回転し続けるため、再生が終われば手動で回転を止める必要がある。しかし、この機能をオンにして置くことで、無駄な回転による針の摩耗を防ぐことができるため、レコード針交換頻度も下げることができる。レコード針の価格もレコードプレーヤーと同じでピンキリだが、ここの費用を抑えることができるのは、ユーザーからするとコストパフォーマンスの面でありがたいはずだ。

 音質面では入門機ということもあって、ハイエンドユーザーが求めるような音質で再生するのは正直なところ、OCP-01だけでは難しい。しかし、OCP-01には外部のスピーカーに接続するためのアナログ補助入力端子(AUX_IN)やRCAアナログ出力端子も搭載されているので、例えば再生時の低音に物足りなさを感じる場合などは、手持ちのスピーカーに接続して、音質面もカバーしてみるのも良いだろう。ヘッドフォン端子も備え付けられているので、お気に入りのヘッドフォンでアナログレコードの音を楽しむことも可能だ。

 また、先述のとおり、Bluetoothレシーバー機能も搭載されているので、アナログレコードを聴く以外にもスマホやPCで再生する音楽の外部スピーカーとしても利用できる。これは普段、PCのスピーカーで音楽を聴いている人にとっては、普段より大きな音で音楽を楽しめるため、なかなかありがたい機能ではないだろうか。

 ちなみに電源スイッチとボリュームは一体化しているので、ひとつのつまみでコントロール可能。さらにDJ向けのターンテーブルではお馴染みのピッチコントロール機能もついているので、専用のつまみを回すことでオリジナル音源とは違うピッチで楽曲を楽しむこともできる。

 OCP-01は、まとめるとルックスもスタイリッシュで、アナログレコードで音楽を楽しむための必須機能+αが標準装備されているため、これからアナログレコードを楽しみたい人にとっては最初の1台にぴったりなモデルだと言える。

 これまで気になったアナログレコードがあったものの、レコードプレーヤーがないため購入を諦めていた人は、OCP-01をゲットして、新たに"アナログレコードのある生活"を始めてみてはいかがだろうか。

■Jun Fukunaga
音楽、映画を中心にフードや生活雑貨まで幅広く執筆する雑食性フリーランスライター。DJと音楽制作も少々。
Twitter:@LadyCitizen69

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