自宅から出づらいGWは、VRの世界へ『Oculus Quest 2』で踏み出そう
新型コロナウイルスの感染拡大による一部地域への緊急事態宣言で、再び「おうちエンタメ」に焦点が当たっている現在。昨年4〜5月に実施していた、リアルサウンドテック編集部スタッフがそれぞれの「おうちエンタメ」を紹介する短期連載記事がリブート。今回はミーハー心を忘れないゲーマー・副編集長の中村が担当します。
まさか1年後に改めて同じような状況で「おうちエンタメ」記事の筆を取るとは思っていませんでした。関わりのあるエンタメ業界の方々が三たび苦境に立たされており、自分もこれを見ている方々もフラストレーションの溜まる日々を過ごしていることでしょう。
せめて家の中で何かを楽しみたいが、PCもスマホもしばらくすると無意識にSNSを開いてしまい、心のバランスが取れなくなる……。そんな人が少しでも安らげるように、今回はVRの世界へと誘ってくれるデバイス『Oculus Quest 2』をオススメします。
VRヘッドセットと聞いて、みなさんが想像するのは「重い」「線が邪魔」「セットアップが面倒」「面白いコンテンツがなさそう」あたりでしょうか。とりあえず、『Oculus Quest 2』はこのあたりのネガティブ要素が全くない。と断言しておきます。
スマホと本体があればすぐにセットアップできるし、完全ワイヤレスで重量も軽く、収納にもスペースを取らない。ヘッドセットをしていれば、ふと携帯を手に取ることもなくなるわけですし、なによりコンテンツが面白い。
特集記事で大きく取り上げたVRインタラクティブストーリーアクション『ALTDEUS: Beyond Chronos-』は、ストーリーだけでなく、視覚聴覚ともに新たなゲーム体験をもたらしてくれる超オススメのタイトルですし、時間があるゴールデンウィークで楽しめる作品なので、ぜひ一度プレイしてみてください。ほかにも、映像を見るだけでもNetflixやAmazonプライムビデオ、YouTubeなどがVRで楽しめますし、英語が少しでもできる方なら『VR Chat』で好きなだけ世界のユーザーと交流してみるのもありでしょう。
ただ、家にいて運動不足にもなりそうな昨今ですから、今回は体を動かすゲームとしてVRでの音楽ゲーム、いわゆる“VR音ゲー”を紹介します。VR音ゲーの代表格といえる『Beat Saber』は、リズムに合わせて剣でブロックを切るゲーム。上級者用の難易度になると途中でやってくる障害物もかがんだりステップを踏んだりして避けながらアクションしなければならないうえ、ブロックが持つ矢印もかなり複雑になってくるため、かなり“運動”させられます(参考:https://realsound.jp/tech/2019/01/post-304576.html)。
基本無料で遊べる『Kizuna AI - Touch the Beat!』は、無料だからとナメてかかると、高難易度楽曲が持つ難しさに、思わずキズナアイ本人に謝りたくなるくらい驚くことでしょう。単ノーツ・同時ノーツ、種類の多いロングノーツの組み合わせは、なかなか覚えるのにも骨が折れました。
そんなVR音ゲー業界に、このたび超大型タイトルが参入してきました。『BEMANI』シリーズなどを世に送り出してきた音楽ゲーム業界の最大手・KONAMIが『BEAT ARENA』をリリースしたのです。ゲームセンターで音楽ゲームをプレイしてきた筆者にとって、KONAMIの音ゲーは“ふるさと”のようなもの。知らないものだらけのVRゲームシーンに突如現れた憩いの場。バーチャル空間に出現したオアシス。ギターやベース、キーボード、ドラムという、既存の音ゲーに近い楽器をプレイできるうえ、オリジナル曲だけでなく「凛として咲く花の如く」「朧」「ペパーミントは私の敵」など、『BEMANI』シリーズ楽曲も多数収録されており、エモーショナルな気持ちで演奏に打ち込んでしまいます。
直近のアップデートでもシリーズ屈指の良曲「murmur twins (guitar pop ver.)」などが追加されたりと、この先もゲームセンターに行けなくなった音ゲーファンを次々とVRの沼に引き込んでいくことが予想される『BEAT ARENA』。積極的な外出もできず、ライブも中止や延期になって音楽を身体で感じる場所がなくなってしまった今年のGWをポジティブに乗り切るパートナーとして、『Oculus Quest 2』と『BEAT ARENA』の組み合わせを選んでみては。
ちなみに『Oculus Quest 2』は今回のアップデートで、PC向けのVRゲームがワイヤレスでプレイできる「Air Link」機能も搭載されました。『Half-Life: Alyx』など、話題のタイトルをPCVRではなく、ワイヤレスな『Oculus Quest 2』でプレイするのもまた一興でしょう。