Robloxの上場がテック・ゲーム業界に与える影響は? “ノーコード文化”発展への期待も
「ロブロックス」やゲーム業界において、現在ジェイ氏が注目していることについて伺った。
「このあと『ロブロックス』のユーザー数や利益がどこまで伸びるのか気になりますね。ゲームのプラットフォームとしてスケールできるのかでいうと、全世界にはまだたどり着けていないですが、これから参入できる市場はたくさんあると思います。現に『ロブロックス』の時価総額は382億ドル(約4兆1400億円)と、『Apex Legends(エーペックスレジェンズ)』を作成した『Electronic Arts(エレクトロニック・アーツ)』より上なんですよ。すごいことですよね。
ゲーム業界がどうなっていくかでいえば、今はコロナで需要が高まっていますが、コロナの終息後にどうなるのかも興味があります。学校が始まったら今までほど時間が使えなくなるかもしれないし、あとはゲームに飽きる人たちが出てくるかもしれない。ただ現在のゲームへの需要はすごく大きいですし、テクノロジー企業やプラットフォーマーなど、業界にとっては追い風ですよね」
最後に、メタバースとユーザーの今後の動向を予測してもらった。
「ゲームクリエイターはこれから注目されそうですね。今でもiOSやアンドロイドクリエイターはいますが、今後はさらにゲームを作りたい人が増えるんじゃないでしょうか。『ロブロックス』のように、プログラミング経験がなくても作れる、“ノーコード文化”がゲーム業界に入ってくるとすれば、それはすごく大きいポテンシャルになりますね。現に音楽では、楽譜が読めなくてもツールがあれば曲を作れますし。ゲームもそうなってくると、ゲームディベロッパーが増えていくと思います」
これまでハードルが高かったゲーム制作を、プログラミングの知識不要で実現させた「ロブロックス」。潤沢な制作費や人材をもつ大手企業にはない、個人クリエイターならではのユニークなゲームも出てくるだろう。
(画像=Robloxより)
■堀口佐知
ガジェット初心者のWebライター兼イラストレーター(自称)。女性向けソーシャルゲームや男性声優関連の記事を多く執筆している。