全交通機関と決済をひとつのアプリで管理する時代 ヨーロッパのスタートアップTrafiに見る「交通の未来」

複数の都市で活用されているTrafiのこれから

 Trafiは独自の管理プラットフォームをベースに、それぞれの都市にカスタマイズされたサービス・アプリを提供することによって、これらのハードルを超えていけるMaaSを開発している。実際、それぞれの都市向けに作成されたアプリは違う名前、デザイン、言語から成っている。各都市に合った経路検索は独自のアルゴリズムから都市のリアルタイムなモビリティ状況を感知し、一番良い経路を提案する。すでにベルリン、ミュンヘン、チューリッヒで活用されているTrafiのプラットフォームは、今年に入り南アメリカでの拡大を目指し、昨年8月の第二ラウンドでは、日本の住友商事とあいおいニッセイ同和損保からの資金調達に成功している。ブラジルのサンパウロから、コロンビアの首都ボゴタへの展開計画にも取り組んでいるし、アジア拡大も視野に入れ、日本の都市でも展開したいと話している。

 経路検索アプリはすでに様々なサービスが存在するが、経路から決済まで全てを一例の流れで行えるという利便性は、今までになかった交通サービスの次の段階での発展を示している。今後、それぞれの都市や自治体とどのような交通サービスを開発していくのか注目していきたい。

(画像=Unsplashより)

■mugiho
ニュージーランドの大学でマオリ文化の発展・都市計画・教育について学びながら映画、テック、文化芸術について執筆するフリーライターと翻訳家。人間観察をしながらたまにそれらについて書いたり撮ったりしている。

〈Source〉
https://techcrunch.com/2021/02/15/trafi-takes-its-mobility-as-a-service-platform-to-latam-starting-with-bogota/
https://www.un.org/development/desa/en/news/population/2018-revision-of-world-urbanization-prospects.html
https://www.trafi.com/
https://www.trafi.com/mobility-impact/
https://tech.eu/brief/trafi-munich/
https://medium.com/trafi/trafi-introducing-real-time-disruption-alerts-5e8740627f14
https://www.sumitomocorp.com/en/jp/news/release/2020/group/13640
https://sifted.eu/articles/trafi-series-b/

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