コントと現実が融合する『ジャルジャルアイランド』 ジャルジャルがキャラクターを“存在させる”ことができる理由

 YouTubeチャンネル『ジャルジャルタワー』の登録者数が、昨年末に100万人を突破した。芸人の中でもYouTubeでトップクラスの成功を収めているジャルジャルだが、それと同時並行で恐ろしいチャンネルを立ち上げてしまった。それが『ジャルジャルアイランド』だ。概要欄に「ジャルジャルタワーの住人である「奴」らの日常を、さまざまな企画を通して発信していきます」とあるように、このジャルジャルアイランドはまさに「コントと現実が融合した」チャンネルになっている。

 コントのキャラクターがネタの枠を飛び越え、ネタ以外でも登場するパターンというのはたびたびあるが、ここまで徹底しているコンビは他にはいないだろう。そう、ジャルジャルの凄さとはコントのためなら「自分自身」という存在を限りなく透明にできるところにある。一見爽やかでユーモアもあり「当たり」の雰囲気があるが、実は狂った課題やルールを生徒に押しつけるイカれた教師「神保マオ」は紛れもなく神保マオであるし、異常に毛深く早口で何を喋ってるかほとんど聞き取れないが純粋な心を持つ「南」は南なのだ。福徳と後藤は、コントのキャラクター達がまるで本当に現実世界に生きているかの如く演じている。そこに本人達の面影はいっさいない。それができるのも、どんなキャラクターにもなりきることができるジャルジャルの卓越した表現力と、年齢不詳のプレーンなルックス、そして人生のバックボーンすら見えるキャラクターたちのディテールを描く力が圧倒的だからこそ。

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 また、ジャルジャルのネタの特徴といえば、同じフレーズ、同じ展開を狂ったようにリピートし続ける「しつこさ」だが、そのしつこさを違和感なく日常に溶け込ませているのが本当に面白く、恐ろしい。例えば、「仕上げにオールバックにする美容師」は、実際の店を貸し切って限りなくリアルな美容室を再現し福徳以外の一般人にもまったく同じくだりをすることで、「どんな髪型の人間もひたすらオールバックにする異常者」を「そこ」に存在させているのだ。

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