プログラミングできるルンバ? アイロボットの新作『Root』でコーディングが楽しく学べる

オンライン会議はデジタルカメラでこんなに“盛れる”

 『ルンバ』『ブラーバ』で馴染み深いアイロボット社。その新製品はお掃除ロボット……ではなく、なんとプログラミングロボットだった。

 このロボットの名前は『Root』。目的をもって特定の動作をするロボットと違い、Rootはユーザーが動きをプログラミングすることで、さまざまなアクションを行わせることができる。そう、数年前から注目されている「プログラミング教育」を目的とした教育用のロボットだ。

(引用:アイロボット・ジャパン)

 フォルムはどことなく「ルンバ」に近いが、両目がLEDで光ったり、電源ボタンは鼻を模したスタイルで、ルンバよりも愛嬌のあるデザインだ。中央にはペンを差し込める穴が空いており、ホワイトボードに絵を描いたり、お尻のモップで消すことも可能。マグネットが仕込まれていて黒板やホワイトボードに貼り付けることもできる。

 センサー類も豊富で、板状の線をトレースしたり、デスクから落ちないように止まったり、バンパーへの接触を感知して動きのトリガーにもできる。

 このあたりはルンバやブラーバで培った技術やアイデアをうまく応用しているといえる。また、ユーザー(子どもたち)にとっても、ルンバという身近なプロダクトがすでにあることで、ロボットをどう動かせばいいのか? ロボットとはどういうものか? といった実用的な存在をイメージしやすいのかもしれない。

ブロックを並べるだけでもOK。レベルに応じてプログラミングできる


 ロボットへのプログラミングは、専用アプリ「iRobot Coding」で行なう。iOS、Androidに加えてWebブラウザからでもアクセスでき、1〜3までのレベル(インターフェース)が用意されている。



 レベル1はアクションを示したブロックを組み合わせることで、コーディングの基礎を学ぶことができる。レベル2は、ブロックとテキストの両方を混ぜたハイブリッド型。スクリプトの内容を理解して、コーディングの流れの理解を促す。そして、レベル3はフルテキストコードを利用した、本格的なコマンドや構文を入力できる。こうして、とっかかりは優しく、徐々にプログラミングへの理解度を高めていける構図になっている。

 動きをプログラミングすると、画面内でロボットの動きをシミュレーションできるのも便利だ。プログラミングでは、トライ・アンド・エラーを繰り返し、問題を見つけ、解決していく。というフローが必要だが、これなら「プログラミング的思考」も効率よく育むことができるだろう。

かんたんなアクションなら2分でプログラミングできた

 今回、実際に触れる機会があったので、Rootをプログラミングで動かしてみた。筆者はプログラミングの概念は理解しているが、プログラミング経験値はほぼゼロだ。素直に、子どもたちと同じくレベル1のブロックを組み合わせたプログラミングを使ってみた。

 「前進」「右に回る」「繰り返し」などのブロックを並べてスタートボタンを押すと、画面内でロボットがプログラミングに沿って動いていく。動く距離が足りなかった場合は、「前進」ブロックを追加する。こうして、ロボットを一周動かすプログラミングは2分ほどで作成できた。シミュレーションで確認し、実際にロボットにその命令を伝えてみる。すると、思い描いたとおりにホワイトボードの上をロボットが走っていく。成功だ!

 これは予想以上に簡単で、パズル的に動きを制御することができるのは、ゲームにも通じる楽しさも感じられた。なにより、画面内で動くだけでなく、実際のロボットへ動きを伝えられる。この思考が現実のものへリンクする様は、確かな達成感を与えてくれた。

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