iPhone 12の製造コストはiPhone 11より“大幅増” 最大のサプライヤーはSamsungに
iPhone 12の部品の費用は約415ドル(約4万3000円)で、iPhone 11より21%増加していることが分かった。
内製部品は16.7%、外注部品は5GやOLEDなどコスト大幅増
AppleがiPhone 12の製造に要した費用につて、調査会社『Counterpoint』が発表した(参考:https://www.counterpointresearch.com/bom-analysis-iphone-12-costs-21-percent-more-than-iphone-11/)。
A14 bionicチップ、PMIC、オーディオ、UWBチップ等、Apple独自設計のコンポーネントが全体のコストの16.7%以上を占める。ディスプレイをLCDからOLEDに移行し、23ドル増加。5G関連では5Gモデム、トランシーバー、RFフロントエンドシステム等のコンポーネントが34ドル増となっている。
アメリカ市場向けでmmWave 5Gを搭載する128GBのiPhone 12は、最大431ドルで、iPhone 11と比較して26%高い。日本を含む海外市場向けでSub-6GHz 5Gのみ搭載モデルの部品コストは、簡素化されたRF設計により27ドル以上のコスト削減にもかかわらず18%増加した。平均すると先述の21%増になるという。
最大のサプライヤーはSamsung
Samsungに次いで、Qualcommが2番目に大きなサプライヤーになっている。AppleはQualcomm離れを進める方針だが、5G採用において準備が間に合わずに、SDX55M 5Gベースバンド、mmWaveとSub-6GHz両方に対応するトランシーバー等、多くのコンポーネントをQualcommから調達した。日系企業のサプライヤーには、村田製作所、キオクシア(東芝)、ソニー等が名を連ねる。