名作『カスタムロボ』シリーズの続編はなぜ出ない? ゲームハード転換期の今だからこそ語りたい魅力
なぜ続編は出ないのか
『カスタムロボ』は王道なストーリー展開、カスタマイズの奥深さ、バトルにおける駆け引きなど、現在新作がリリースされても十分人気が出そうな作品だ。任天堂最新のゲーム機であるNintendo Switchとの相性もこれ以上なく良いだろう。しかし、このシリーズは2006年に発売された『激闘!カスタムロボ』を最後に新作がリリースされていない。
この背景には、『カスタムロボ』シリーズのディレクターを担当した見城こうじ氏の存在が大きく影響している。見城こうじ氏は、『カスタムロボ』シリーズを制作していた株式会社ノイズを2014年に退社している。その後、『カスタムロボ』はノイズと任天堂の共同著作物という扱いになってはいるが、当時のディレクター不在の状況では開発もままならないのかもしれない。
見城こうじ氏は、自身が製作指揮を執るYUNUO GAMESから『カスタムロボ』のDNAを受け継いだ新作タイトル『SYNAPTIC DRIVE』をリリースしている。しかし、当然ながら世界観はまったくの別物になっており、やはり『カスタムロボ』の続編を遊びたいという気持ちは拭い去れない。
現在、『カスタムロボV2』に関してはWiiとWii Uのバーチャルコンソールが販売されている。二度と新作がリリースされることはないかもしれないが、現在でも遊ぶ方法が残されているのは救いだ。該当のハードを持っている人は、一度遊んでみてはいかがだろうか。
■坂田憲亮
愛知県の田舎で自由気ままに暮らすフリーライター。アプリやゲームなどエンタメ分野をはじめ、国内大手の各種メディアにて記事を執筆中。取材から撮影、Webデザインまで行う自称・マルチクリエイター。