さまぁ~ず、東野幸治、太田光&上田晋也……YouTubeで存在感を放つアラフィフ芸人たち

 お笑い芸人YouTuberのトレンドや話題の動画を深堀する本企画。今回はアラフィフ芸人のYouTubeチャンネルに注目した。

さまぁ~ずチャンネル!

 芸歴32年目、ともに50歳を超えるさまぁ~ず(三村マサカズ、大竹一樹)が8月12日、公式チャンネル「さまぁ~ずチャンネル!」を開設した。

 TBS系の深夜バラエティ番組『神さまぁ〜ず』『さまぁ~ず式』『ホリさまぁ~ず』『マルさまぁ~ず』のスタッフが再結集して手掛ける同チャンネル。14日の初回動画で三村は、「(お笑い芸人として)まだ伸びしろがある気がしてる」、大竹は「老いと伸びの競争だよね。おじさんだから良いみたいなこともある」と述べ、2人ともに「(YouTubeに対して)やる気はある」と口をそろえた。

初の企画をやるはずが…何故かフットの打合せに乱入!

 15日に公開された「初の企画をやるはずが…何故かフットの打合せに乱入!」と題した動画では、三村と大竹が打ち合わせ中のフットボールアワー(岩尾望、後藤輝基)にアポなし直撃。突然来訪していきなりムチャぶりをするさまぁ~ずの2人に、後藤が「この芸歴でもこの形でやられんの?(笑)」と戸惑いながらも、若手時代に準レギュラーを務めていた『マルさまぁ〜ず』を懐かしみ、「僕の青春が戻ってきましたよ」と喜んでいたのが印象的だった。

東野幸治の幻ラジオ

 テレビで一通りのことを成し遂げている大御所芸人にとって、YouTubeはやりたいことを自由気ままに発信する場だ。

 東野幸治は、公式チャンネル「東野幸治の幻ラジオ」を開設し、かねてより抱いていた「ラジオ番組をやりたい」という願望を実現。同チャンネルに、東野の所属事務所・吉本興業は一切関与していない。アニメ「映像研には手を出すな!」に影響を受け、「手作りで番組をやりたい」と考えた東野の働きかけによって、 “娘D”と呼ばれる長女が音声編集や動画の投稿などを手掛けるという、親子二人三脚の体制をとっている。

【第1回】東野幸治がYouTubeを始めたいくつかの理由

 「幻ラジオ」の録音場所は自宅のリビング。通常、芸人がラジオのパーソナリティをピンでやる場合、向かいに気心知れたディレクターや放送作家などを座らせて“笑い屋”とするのが定石だが、東野はいつも一人で録音。芸能ゴシップや時事ネタ、身の回りの出来事を取り上げて淡々としゃべっていく。いずれの話題も何気ない雑談のようで、その実、フリからオチまで構成がしっかりと練られた珠玉のトークとなっており、YouTubeへの本気度と芸歴35年の話芸の深み、そして、誰もいない空間で一人延々と小噺を続ける東野の狂気を感じることができる。

Hiromi factory チャンネル

 「幻ラジオ」には、どことなくオフ感が漂う。聞こえてくる東野の声は『行列のできる法律相談所』(日本テレビ系)、『ワイドナショー』(フジテレビ系)のように張っておらず、終始ボソボソとしている。テレビのスタジオではなく、自身の生活空間で録音されていることが関係しているのかもしれない。

 その意味で、自宅や自宅のガレージで動画撮影を行うことの多いヒロミも、公式チャンネル「Hiromi factory チャンネル」にて、MCを務める『火曜サプライズ』(日本テレビ系)、『東大王』(TBS系)とは違う顔を見せている。

なんとママの髪の毛切ることに

 「自分の趣味・遊びを共有したい」としてスタートした同チャンネルだが、とりわけ高い再生回数を誇るのは、“ヒロミファミリー”が出演する動画。特に、妻・松本伊代の髪を自宅のベランダでカットする動画は、夫婦のやり取りが「微笑ましい」「ほっこりする」として注目が集まり、429万再生(8月18日時点)をマークした。ヒロミが人気テレビタレントとしての役割を脱ぎ捨て、一人の善き家庭人となる瞬間こそ、YouTube内では需要があるのかもしれない。

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