現役シンガーソングライターが挙げる、“初めてのライブ配信におすすめのデバイス”とは?
新型コロナウイルスの影響により、ライブの本数が減少しつつある今、ライブ配信でそれを補うミュージシャンは増えてきている。しかし、機材を介さず、単純なスマホからのライブ配信では、音質のクオリティは下がってしまい、最初の大きな課題となるだろう。
とは言っても、最初からカメラやインターフェース、ミキサーといった機材を一気に入手するのは、コスト的にハードルが高い。
今回は、パソコンや高画質のカメラを持っていなくても、スマートフォンと接続するだけで簡単に配信できる機材を紹介する。
まず、スマホで配信する場合、最低限必要になってくるのは「マイク」と「インターフェース」だ。
凝ろうと思えばさらに機材が必要になってくる。しかし、機材を揃えようとするとコスト面の壁は大きい。
また、これらを利用するにしても、「機材に対する知識がない」「接続の仕組みがわからない」「そもそもパソコンを持ってない」という方もいるだろう。
そこで、インターフェース+マイクといった、インターフェース一体型のマイクを利用すれば、スマホに取り付けるだけで簡単に音質アップできるという前提で、スマホに接続のワンアクションで高音質の配信ができるアイテムを4つ紹介する。
IK Multimedia iRig Mic Cast HD
まず紹介するのは、イタリアのメーカーIK MultimediaのiRig Mic Cast HD。iPhoneやiPad向けの製品が多い中、Androidでも利用可能な商品だ。そのため、製品にはmicro-USB・USB-Typeのケーブルが付属している。
iRig Mic Cast HDのメリットとしては、何と言っても手軽な点だ。
接続方法は、マイクをマグネットでスマホに貼り付けて、ケーブルでスマホに接続するというシンプルさ。ケーブル自体が短めになっているので、絡まることなく、見た目がすっきりしているのも良い。
指向の切り替えはスイッチで行うため、マイクの向きを切り替える必要性がなく、野外の録音にも適した専用ウィンドスクリーンがついているのも嬉しいポイントだ。
実際に利用する際は、接続部分やマイクに触ってしまうことがないように、スタンドを取り付けるのがオススメ。グリップ付きであれば、映像に動きをつけるのもたやすいだろう。
ZOOM IQ7
ZOOM IQ7は、Lightning端子に直接接続するタイプのステレオマイクだ。
特徴は、なんといっても2つの回転機構を装備したマイク。iPhoneの向きに関係なく、定位をキープすることが可能だ。
正面方向の音を拾う単一指向性のMidマイクと、両サイドからの音を拾う双指向性のSideマイクを組み合わせたMid-Side方式を採用している。
また、専用の録音アプリを利用すれば、録音フォーマットの変更や、録音レベルのモニタリングなどを行える。
「GarageBand」での録音も可能であるため、ボーカルや楽器のレコーディングをしてデモを製作することも可能だ。
公式YouTubeには、実際にiPadとZOOM IQ7を接続してギターの音を録音した動画がある。iPhone単体で録音したときに比べて、ギターの生音がクリアに聞こえるのがよくわかるだろう。