今年第4四半期にはApple Silicon搭載のMacBook Pro登場? チップ統一はApple Arcadeを再活性化するか

てこ入れを求められるApple Arcade

 昨年の9月にサービスが始まったApple Arcadeに関して、Appleはとくにユーザ数等の統計値を発表していない。しかし、同サービスが苦戦していることを推測させるニュースが伝えられている。

 例えば、iPhone関連ニュース国内メディア『iPhone Mania』が6月26日に公開した記事では、Apple Arcadeの無料試用期間延長が報じられている。同サービスは最初の1ヶ月間は無料で利用することができ、その後、月額600円の課金が発生する。しかし、この無料試用期間が終了したユーザに対して、さらに1ヶ月の無料試用をすすめるメールが送られてきたというのだ。こうした無料試用期間の延長は単なるプロモーションかも知れないが、ユーザの伸び悩みに対する対策と見ることもできる。

 Apple専門ニュースメディア『Appleinsider』は7月6日、AppleがApple Arcadeのゲームを開発する一部のゲームスタジオとの契約を破棄したことを報じた。契約破棄の理由としては、今後リリースするゲームに対して「適切なレベルのエンゲージメント」がなかったから、と説明された。契約破棄されたゲームスタジオに代わって、新しいゲームスタジオが迎えられたことも報じられた。この言わばゲームスタジオのリストラは、同サービスの現状に対する危機感があったために敢行されたと言えるだろう。

 以上のように絶好調ではなさそうなApple Arcadeの潜在的なプレイヤーとして、Apple Silicon採用Macのユーザが加われば、再活性化される可能性がある。同サービスのポテンシャルを引き出すのはiOSユーザではなく、計算資源が豊富な次世代のMacユーザなのかもしれない。

トップ画像出典:MacRumors「Kuo: Apple Silicon Macs to Include 13-inch MacBook Pro and MacBook Air This Year, 14.1-inch and 16-inch MacBook Pro Models Next Year」より画像を引用

■吉本幸記
テクノロジー系記事を執筆するフリーライター。VR/AR、AI関連の記事の執筆経験があるほか、テック系企業の動向を考察する記事も執筆している。Twitter:@kohkiyoshi

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