世界的ハッカー集団・Anonymousが3年ぶりに活動再開 ミネアポリス市警の殺人やトランプ大統領のスキャンダルを曝露か

 過去に数々の大きなスキャンダルをハッキングにより暴露してきた、謎のハックティビスト・グループ「Anonymous」(アノニマス:匿名の意)が、約3年ぶりに活動を本格的に再開することを動画で発表した。

怒る民衆に代わり立ち上がる?

 直接的な動機は、アメリカのミネソタ州ミネアポリスで5月25日、白人のデレック・チョーヴィン警察官が、アフリカ系アメリカ人のジョージ・フロイドさん(46)を逮捕時に、無抵抗で「息をさせて、殺さないで」と訴えていたにも関わらず、首を8分以上にわたり膝で押さえつけて殺害し、同29日に逮捕された事件が発端で始まった抗議活動だと思われる。

 犯行の一部始終を収めた動画がネット上に出回ったことで、アメリカ全土に抗議行動が拡大し、その一部が暴徒化している。ミネソタ州のワルツ知事は、同28日、非常事態宣言を行い、鎮圧のために州兵も動員する事態に発展している。

 Anonymousは復活を表明する動画で、ミネアポリス市警による数々の”犯罪”を世界に暴露すると予告している。

 関連は確認されていないが、『Forbes』は「それとほぼ時を同じくして5月30日、ミネアポリス市警の公式サイトがアクセス不能になった」と報じている(参考:https://www.forbes.com/sites/zakdoffman/2020/05/31/anonymous-hackers-threaten-to-expose-the-many-crimes-of-minneapolis-police/#1794f9be3069)。

“過去190人以上の殺人”を追及すると表明

 真偽はさだかではないが、声明動画では「今回の殺人事件は氷山の一角にすぎない。過去に190人以上の人々が、ミネソタの警察官によって殺された」とし、過去に起こった殺人を追及するという。

 動画内の仮面を被った人物は「悲しいことに、警察による殺人の圧倒的多数において、物語を語るのは、人命を奪って生き残った警官だけだ。この茶番は、あまりにも長く続いてきた」とも述べ、ハッキングという強硬手段に訴える立場を明確にしている。

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