AppleがVR企業を買収 VR・AR兼用Apple Glassリリースの布石か?

Apple Glassのリリースは2022年?

 NextVR買収が報じられた14日、折しもAppleの動向予測に関して多大な影響を与える著名アナリストMing-Chi Kuo氏の最新レポートが公開された。そのレポートを報じた9to5Macの記事によると、同氏はApple Glassのリリースを「早くても2022年」と予想している。同メガネは「革新的なMR/AR製品」のため製造が難しい、とも語っている。

 Apple Glassが「MR/AR製品」と形容されていることは、注目に値する。MRとは「複合現実(Mixed Reality)」の略称で、VR空間内に現実世界の情報を反映させることを意味する。MRという単語を使っていることから、Kuo氏も同メガネに何かしらのVR機能が実装されると考えていることがうかがえる。

 Apple Glassに関しては、スマホ専門メディア『phone Arena』も8日に報じている。その報道では、Apple製品のリーカーとして知名度が上昇中のJon Prosser氏の発言がまとめられている。同氏が言うには、同メガネはsub-6とミリ波の両方の5G帯域に対応し、LiDARスキャナに類する独自センサーが実装される、とのこと。さらに、同氏は同メガネのプロトタイプを見たことがあるとも語っており、その外見は一般的なメガネと同じように見えるようだ。

 Apple Glassのリリース時期については、Prosser氏は2021年3月あるいは2021年6月の開発者会議ではないか、と予想している。

 Apple Glassに関しては、数多くの噂がささやかれているものも、確かなことは何もわかっていない。しかしながら、噂の一部分でも正しければ、Apple製品の新たなカテゴリーとして魅力的なものとなりそうだ。とは言え、今回のNextVR買収が同メガネのための布石だったとわかるのは、当分先の話になるだろう。

トップ画像出典:NextVR公式サイトより画像を抜粋

■吉本幸記
テクノロジー系記事を執筆するフリーライター。VR/AR、AI関連の記事の執筆経験があるほか、テック系企業の動向を考察する記事も執筆している。Twitter:@kohkiyoshi

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