Twitter新機能“24時間で消えるツイート”に賛否 「ネットジャーナリズムの弱体化に繋がる」との声も

Twitter新機能“消えるツイート”に賛否両論

ネットジャーナリズムの味方だったTwitter

 Fleetに関しては、ネットジャーナリズムの研究機関NiemanLabも考察記事を公開している。この記事では、Twitterがもつネットジャーナリズムメディアとしての特徴を分析したうえで、こうした特徴がFleetの導入によって被る影響を考察している。

 Twitterは、SNSのなかでもネットジャーナリズムと親和性が高いものであった。なぜならば、ニュースを発信するうえで重要な以下のような4つの特徴をもっていたからだ。

1.Twitterは「今起こっていること」を伝えやすい。こうしたリアルタイム性はニュースの速報性に通じるものがある。

2.Twitterは、基本的にユーザが不特定多数のユーザに向けて発する単方向のメディアである。この特徴は、伝統的なニュースメディアも共有している。

3.ツイートは、基本的に短いテキストを中心にして構築される。この特徴は、伝統的なニュースメディアの見出し作りの手法が有効活用できることを意味する。

4.ツイートにリンクを設定するのが容易。そのため、リンクを介したニュースの拡散に適している。

 以上のような特徴と一部対立するFleetの導入は、Twitterのネットジャーナリズムメディアとしての機能を弱めてしまうのではないか、とNiemanLabの記事は評している。

 ブラジルにおけるFleetのテスト後の世界展開に関しては、まだ何も発表されていない。しかし、Fleetが本格稼働した場合、Twitterに関連したネット文化に何らかの変化が生じると見て間違いないだろう。

トップ画像出典:Kayvon Beykpour氏のツイートより画像を引用

■吉本幸記
テクノロジー系記事を執筆するフリーライター。VR/AR、AI関連の記事の執筆経験があるほか、テック系企業の動向を考察する記事も執筆している。Twitter:@kohkiyoshi

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる