ヒナの太陽LINEに感じる“違和感” ナナ脱落の大きさ目立った『月とオオカミちゃんには騙されない』第9話

『月とオオカミちゃん』第9話レビュー

 涙なしでは観られなかった“オオカミちゃん投票”の結末。ムードメーカーだったナナ(加藤ナナ)が脱落し、結ばれたはずのとおる(堀江亨)は取り残されてしまった。この結果を受け、あずさ(大原梓)はどう動くのだろう? 脱落を免れたヒナ(Hina)とコア(Novel Core)の関係に進展はあるのか? 2人の間に割って入ろうとしていたりおん(岡本莉音)は? ナナの不在は、波乱が始まる合図にもなっていた……。

 第9話は、ナナ脱落の翌日から始まる。“ナナを救い出す”ため、『TGC』に向けた作業のギアを上げようとするとおる。「今は何も考えられない。ただ、ナナが戻ってこられるように服を作る」と作業に集中しようとするが、アトリエには不吉な赤い手紙が置かれていて……。

 そこに書かれていたのは、「脱落者に“シンデレラタイム”で選ばれた男子は、その相手がオオカミちゃんか知る権利を得る代わりに、他の女子に告白できなくなる」というルール。手紙を読み終えたとおるは、黙って作業に戻る。その心の内には、どんな感情が渦巻いているのだろうか

 描かれる“試練”は、こればかりではない。今出来上がっている洋服は34着。目標の100着まであと66着作らなければならない……。そして、ヒナが仕事でスペインに行かなければならなくなり、『TGC』の直前まで戻ってこられないということが明かされる。ただでさえ、ナナがいなくなってしまい作業ペースが落ちた中、限られたメンバーで、果たして目標を達成できるのか? メンバーの間に、暗雲が立ち込める。加えて、絶妙なタイミングで、ナナのデザインを起こしたワッペンが納品され、「一緒に観たかった」としんみりするメンバーたち……。

 そんな中、少しずつ気持ちに整理をつけようとしている者たちがいた。あずさとルーク(岸本ルーク)だ。あずさは「もっと2人の時間を増やして、積極的にいけばよかったのかなとか後悔はめっちゃある」と振り返りつつも、「ナナちゃんがいないところでアタックするのは嫌だ。とおるくんのためにも(ナナちゃんを)戻したい。2人のことを応援しようってなった」と失恋を乗り越え、強さを見せる。

 対するルークも、「ズルズルいくのも違うし、応援できるマインドになってきた」と語った。ルークは、傷心の中でも「俺らがあずさに(洋服づくりを)教えてもらってたせいで、とおるとの時間を奪ってたら申し訳ない」と他のメンバーを気遣う優しさも。あずさに「誰のせいでもない。それは違う。本当に優しい」と言われ、「それ、ヒナにも言われた」と苦笑する。本人は、「優しすぎる」ことに悩んでいるようだ。そんなルークに、あずさは「そのままでいいと思う。こんなに優しい心を持ってる人はなかなかおらんと思う」と声をかけ、励ました。

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