電子和太鼓『TAIKO-1』含め、“ワクワクする”楽器満載のローランド2020年春新製品発表会に行ってきた

ローランド2020年春新製品レポ

 ローランドが2月7日、新製品をいち早く体験できる『Roland/BOSS 2020春 新製品発表会』を東京国際フォーラムのホールDにて開催した。

 『Roland/BOSS 2020春 新製品発表会』は、今年1月に米国で開催された世界最大級の見本市『CES 2020』(ネバダ州ラスベガス)と、同じく世界最大級の楽器の祭典『The 2020 NAMM Show』(カリフォルニア州アナハイム)にて発表された同社の新製品を、プロ・ミュージシャンの演奏とともに紹介するというもの。会場入口のフロアには、この日紹介される予定の新製品がズラリと並んでおり、駆けつけた人々がそれらを自由に試奏するなど開演前から大きな賑わいを見せていた。

 試奏フロアでも、会場内のホールにて17時より行われたプレゼンテーションでも、もっとも注目を集めていたのはやはり『TAIKO-1』。ローランドがかねてより開発を進めていた、世界初の"担ぎ桶"スタイルの電子和太鼓である。

 『TAIKO-1』は、打面部には3層構造となる網状素材のメッシュ・ヘッドを採用し、面の端の繊細なサウンドや、中心を少し外した伸びやかなサウンド、中心部を叩いたときの力強いサウンドなど、生の和太鼓が持つ表情豊かな音色を忠実に再現。しかも音源部には、桶胴太⿎のみならず定番の⻑胴太⿎や、力強い高音が魅力の締太⿎、迫力のある大太鼓など様々な種類の和太鼓サウンドに加え、和太鼓以外のサウンドも収録しており、ユーザー自身で好きな音の素材を取り込んで演奏することも可能。和太鼓ならではのニュアンスを活かしたオリジナル・サウンドを、工夫次第で作ることもできそうだ。

 重量も4.5kgと一般的な担ぎ桶太鼓と同程度で、本体を分解してコンパクトに収納することもできるので(電池駆動も可能)、いつでもどこでも和太鼓サウンドが楽しめる。ヘッドホンを繋げれば周りを気にせず練習できるし、Bluetooth対応なのでスマホで再生した既存の曲と合わせての練習も可能。何より湿気や乾燥に弱い本物の和太鼓と違って、保管やメンテナンスの手間も要らないため、これから和太鼓を始めたいという人にとっても頼もしい「相棒」になってくれるだろう。

 プレゼンテーションでは、『TAIKO-1』の開発にも携わった太鼓芸能集団・鼓童の北林玲央、渡辺ちひろによるパフォーマンスも披露された。『TAIKO-1』を肩から提げた2人が、地響きのような重低音から抜けるような高音まで縦横無尽に駆使しながら超絶プレイを繰り広げると、会場からは大きな拍手が湧き上がった。さらに和太鼓の音色だけでなく、ローランドTR-808を彷彿とさせるキック音や、スペイシーな効果音などを組み合わせた2人のパフォーマンスは、『TAIKO-1』が秘める電子和太鼓としてのポテンシャルの高さを充分感じさせるものだった。

 演奏後、『TAIKO-1』の魅力について訊かれた北林は、「とにかく音が良くて驚きました。打点位置検出機能によって、太鼓の微妙なニュアンスも再現してくれるので、稽古にも適していると思います。レコーディングや作曲の際も、わざわざ太鼓にマイクを立てなくても直接ラインアウトから太鼓の音をパソコンに入力できるのは、とてもありがたいです」と語っていた。

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