Netflix、NYの老舗映画館を救う ストリーミングと劇場運営の両立は化学反応を産むか?
株価は堅調も業績に悪影響という評価
『CNBC』は、これまでの経緯とNetflixの動きを詳しく説明している(参考:https://www.cnbc.com/2019/11/26/netflix-takes-over-new-yorks-paris-theater-for-movie-screenings.html)。
Netflixは、2019年11月初めに『Paris Theatre』で映画『マリッジ・ストーリー』を上映し、今後のリース契約を締結したことで、引き続き劇場運営を行う。
『Paris Theatre』は1948年に女優マレーネ・ディートリヒがテープカットし、華々しくデビュー。元々はフランス映画を上映する劇場として、映画ファンから愛され続けていた。
Netflixのチーフ・コンテンツ・オフィサーであるテッド・サランドス氏は、『Paris Theatre』について「71年の歴史があり、唯一無二の映画体験のための場所で、永久的な遺産であり続ける。このニューヨークの施設を保存し、映画愛好家の拠り所であり続けることが出来るのは非常に誇らしい」とコメントしている。
米金融機関ウェルズ・ファーゴは11月25日、Netflixを格下げし、新規ユーザー獲得のコストは投資家が認識するより高くなると述べた。一方、クレディ・スイスは、アプリのダウンロードとGoogleの検索結果などを分析し、11月上旬に競合するストリーミングサービス『Disney+』がローンチされても、Netflixへの影響はないとしている。
ストリーミングで動画市場を激変させているNetflixだが、旧来の映画界とも何とか良好な関係を維持しようと画策しているようだ。
(画像=Netflix公式Twitterより)
■Nagata Tombo
ライターであると同時にIT、エンタメ、クリエーティヴ系業界にも出入りする。水面下に潜んでいたかと思うと、大空をふわふわと飛びまわり、千里眼で世の中を俯瞰する。