YouTubeが香港デモの印象操作した210チャンネルを閉鎖、背後に中国政府の存在?
Googleは8月22日、容疑者引き渡しを可能とする逃亡犯条例改正をめぐり香港で進行中の抗議行動について、印象操作の目的でビデオが投稿されたYouTubeの210チャンネルを閉鎖したと発表した(参考:https://www.blog.google/outreach-initiatives/public-policy/maintaining-integrity-our-platforms/)。
これらのチャンネルは、報道機関や独立した組織のアカウントを装っていたが、実際には中国政府とのつながりがあったとされる。これは、TwitterとFacebookが香港の民主主義運動のデモ隊を弱体化させることを目的とするコンテンツを投稿していた、無数のアカウントの閉鎖を発表した3日後のことだ。
TwitterとFacebookも同様に多数アカウント閉鎖
中国中央政府は、多くのSNSプラットフォームの使用を禁止しているが、自分たちは秘密裏に、巧みに活用していたようだ。
先述の記事で、Googleセキュリティチームのシェーン・ハントリー氏は「VPNやその他の方法を使用して、投稿元を偽装し、調整された印象操作に関与しているアカウントを発見しました」と記している。
中国の外交部報道局の耿爽(こう・そう)副局長は、YouTubeチャンネルについて尋ねられると、詳細を「認識していない」とし「香港の同胞を含む14億人の中国人の最大の主張は、暴力を止め、混乱を終わらせ、秩序を回復すること。14億人の意志を統率したり操作したりすることは不可能であり、それを阻止することもできません」と続けた。
Twitterは8月19日「香港での抗議運動の正当性と政治的地位を疑問視するといった、政治的不和を意図的に拡散させる目的の中国発の900以上のアカウントを特定し削除した」と発表した。Twitterは、調査結果をFacebookと共有しているという。
『CNN』は「香港ではデモ隊が、どんどん大規模になり、大きな政治的危機に直面している」と報じている。(参考:https://edition.cnn.com/2019/08/22/tech/youtube-china-hong-kong/index.html)
『Independent』は、Twitterのアカウント閉鎖の発表に対して「重大な国家支援によるプラットフォーム上の情報操作」と報じた(参考:https://www.independent.co.uk/life-style/gadgets-and-tech/news/hong-kong-protests-youtube-channels-google-videos-china-disinformation-beijing-a9075626.html)
中国共産党の機関紙『China Daily』がTwitterに投稿したツイートには、デモ隊について「狂気の沙汰」と説明。その結果、Twitterは国営メディアや関連組織からの広告を禁止すると発表した。