VR対応『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』海外レビュー 「VR酔い」するが「次善の策」がある?
次善の策はーー
ゼルダシリーズのファンとしては、何とかしてVR酔いを感じずにVR対応ゼルダをプレイできないものかと考えるだろう。こうしたゼルダファンの悲願に部分的に答えた「次善の策」が存在する。ゲームメディア『DSOGaming』は、一人称視点で『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』をプレイする方法を紹介した記事を公開した。
同メディアが紹介する方法とは、同ゲームをWii Uエミュレーター「CEMU」でプレイするというものだ。CEMUとはPCでWii U対応コンテンツをプレイできるもので、PC上で動作するのでPCに実装された豊富な計算資源を活用できる。そのため、Wii U対応コンテンツを高精細なグラフィックでプレイすることが可能となる。こうしたCEMUで動作するModのひとつとして、同ゲームを1人称視点でプレイできるものがあるのだ(下の動画参照)。もっとも、このModはディスプレイに画面が表示されるのでVRゴーグルのように視野いっぱいにゲームフィールドが広がるわけではない。
以上のように『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』のVR対応は、ゼルダファンの期待に完全に答えているとは言い難い。しかしながら、任天堂はこうしたゼルダファンの不満を予期していたかも知れない。同ゲームの公式ブログには、VR対応版の楽しみ方として「眺めの良い場所、好きなキャラクター、お気に入りの装備など、気になるものがあった時にVRゴーグルで覗いてみる。といった遊び方がオススメです」と書かれているのだ。この記述から長時間プレイすることを推奨していないことがわかる。とはいうのも、今回のアップデートはファンが望む「本当のゼルダ」に至る確かな一歩なのではないだろうか。
トップ画像出典:VR対応『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』プロモーション動画より画像を抜粋
■吉本幸記
テクノロジー系記事を執筆するフリーライター。VR/AR、AI関連の記事の執筆経験があるほか、テック系企業の動向を考察する記事も執筆している。Twitter:@kohkiyoshi