SHOWROOMのカラオケ機能は革命的? AKB48Gの配信と著作隣接権問題から考える
現在も「指カラ」は人気番組としてAKB48グループメンバーを中心に継続しており、「カラオケ」機能連動イベントとしては「AKB48グループ歌唱力No.1決定戦」決勝進出者によるカラオケ配信、よしもと芸人限定「歌上手芸人決定戦」などが開催されている。アマチュアアカウントの場合は、限定イベントへの参加のみのカラオケ機能使用となるが、公式アカウントではイベントの参加に関わらず使用可能。アイドルだけでなく、芸人、シンガーソングライターなど、まだまだ無名のユーザーが夢を掴むために、日々しのぎを削っている。
下北沢や新宿、渋谷……と今でも路上ライブを行うアーティストは多くおり、厳しいルールももちろんあるが、画面越しには伝わらない生音が確実にある。一方で、ライブ配信の長所は、気軽に視聴者を集められること、コメントで会話を楽しむことができることだ。視聴者数2〜300だとしても、ライブハウスに換算すれば下北沢SHELTER、渋谷La.mamaのキャパシティ同様の人数を集めたことになる。物販で会話するのはハードルが高いが、画面越しでは緊張せずにコメントすることができる。
現在、無数のライブ配信アプリが生まれており、多くのユーザーがデビューを目指し、画面の向こうの視聴者に向かって語りかけている。そんな状況で生まれたSHOWROOMのカラオケ機能。著作隣接権を気にせず歌えることは、ほかライブ配信に比べての大きな差別化である。夢追い人にとってのプラットフォームの一つであるSHOWROOMの土壌が、さらに充実したものになったのは確かだ。
■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter