Google「Project Stream」本格テスト始動 参加者には『アサシン クリード オデッセイ』プレゼント

Google、「Project Stream」本格テスト始動

ストリーミング技術の限界を押し広げる

 Project Streamに関しては、Googleが10月に発表したブログ記事で詳しく解説されている。その解説によれば、音楽と動画に続いてストリーミング配信されるのはゲームであるとして、同社はChromeでゲームをストリーミング配信する同サービスを立ち上げた。

 同サービスのテスト参加者の資格は、25Mbps以上の高速で安定的なインターネット通信ができ、PCに最新バージョンのChromeがインストールされていること。さらにGoogleアカウントとユービーアイソフトのアカウントの両方を作成していること。

 そして、17歳以上の「アメリカ在住者」であることだ。ちなみに、日本から同サービスの公式ページにアクセスすると「申し訳ございません、このプロジェクトは現在アメリカのみでオープンとなっています」というメッセージが英語で表示される。また、同サービスを今後アメリカ以外の国で展開するかどうかに関する情報は、現時点では全く発表されていない。

ストリーミングサービスの次なる主戦場は「ゲーム」か

 ゲームストリーミングサービスを立ち上げようとする動きは、Googleに限ったものではない。Microsoftも「Project xCloud」を発表している。今年10月15日にMicrosoftが公開したブログ記事によると、このプロジェクトの最終目標は現在XBox Oneでプレイできる3,000以上のゲームタイトルと今後開発されるゲームをデバイスの制約なしでプレイできるゲームストリーミングサービスの構築である。2019年にはパブリックトライアルを開始する予定だ。

 ゲームストリーミングサービスへの参入は、ゲーム配給と馴染みが薄い企業も名乗りを上げている。PCのグラフィック性能を司る部品であるGPU製造の最大手NVIDIAは、すでに「GEFORCE NOW」を提供している。このサービスは、同社が開発したゲーミングタブレット「SHIELD」を使って配信されるゲームを楽しむというもの。月額7.99ドル(約900円)で利用でき、最初の3ヶ月は無料だ。

 また、ストリーミングサービスとはやや趣が異なるが、今月はじめに立ち上がったEpic Gamesストアではストア登録ユーザに2週間ごとに1本無料でゲームを提供している。同ストアを運営するEpic Gamesは独自のゲームプラットフォームを構築する野心があると思われているので、今後ゲームストリーミングサービスを開始したとしても驚くに値しない。

 世界的に新たな大容量データ通信規格5Gへの移行が進んでいることを加味すると、ゲーム市場こそが次のストリーミングサービスの主戦場となる可能性は極めて高いだろう。

トップ画像出典:YouTube「Project Stream Official Gameplay Capture」より画像を抜粋

■吉本幸記
テクノロジー系記事を執筆するフリーライター。VR/AR、AI関連の記事の執筆経験があるほか、テック系企業の動向を考察する記事も執筆している。Twitter:@kohkiyoshi

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