日本政府、ファーウェイとZTEを政府調達から排除へ 米中貿易摩擦激化はiPhoneにも影響?

日本政府がファーウェイとZTEの“排除”を発表

 共同通信によると7日午前、日本政府は中国通信機器メーカーのファーウェイとZTEの製品を政府調達から事実上、排除する方針を固めた。

速かった日本政府の対応

 共同通信の記事は、10日にも各省庁のサイバー攻撃対策担当者が出席する会議を開き、今後の方針を確認するとも伝えている。ただし、日中関係に配慮して2社を名指しせず、「安全保障上の観点を考慮する」といった表現にとどめる方向で調整している。

 以上の政府の対応は、イランへの制裁措置に違反しているとして、6日にカナダで逮捕されたファーウェイのCFOの引き渡しを求めているアメリカ政府の動きに同調したものと見られる。

 ファーウェイとZTEを排除する動きは、アメリカと日本にとどまらず世界に広がっている。ニュージーランドとオーストラリアが導入予定の5G通信網からファーウェイ製品を排除する方向を固めているほか、イギリスの大手通信事業者BTグループも同社の3Gと4G通信網からファーウェイ製品を取り除く過程にあることを明らかにしている。

 さらに、イギリス・ロンドンに拠点をおくメディア『The INQUIRER』が先月14日に報じた記事によると、ドイツもファーウェイとZTEの製品を5G通信網から排除することを検討している。同記事では、件の2社の製品が安全保障上脅威となるうる根拠として、2017年に中国で制定された国家情報法を挙げている。この法律は、中国の企業と国民は中国政府の諜報活動に協力する義務があることを定めたものだ。同法律の制定に関しては、日本経済新聞も報じている。

 この法律を適用すれば、中国政府はファーウェイやZTEの通信機器から知りえる情報を取得できることになる。そうした知りえる情報には、2社の通信機器を使うユーザの個人情報をはじめ企業や国家の機密情報も含まれるだろう。

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