【『Fallout 76』プレイレポ】減点法ではなく加点法で評価したいRPG
見過ごせないいくつかの欠陥
いくらなんでも不具合が多すぎる
ベセスダのゲームにはよくある話だが、『Fallout 76』はとにかく不具合が多い。死んだはずの巨大な蚊が地面で永遠に羽ばたき続けていたり、地面に埋まったスーパーミュータントが地中から銃撃してきたりするのは、まだ笑って許せる。だが、クエスト進行不可バグや、かなりの頻度で発生するカクつきにはさすがにストレスを感じてしまった。PC版ならハードのスペックの問題で片付けられるが、コンシューマー機でこの遊びにくさはいただけない(プリケッツ砦のクエスト進行不可バグは11/19に修正)。
時間停止がないのがストレス
オンラインゲームという都合上、仕方のないことかもしれないが、いわゆるポーズにあたる操作が一切ないのは存外に不便だ。ちょっとトイレに立ちたいときにゲーム内で時間を止められず、スッキリしてトイレから帰ってきたら自キャラがボコボコにされているのは目も当てられない。
また、クラフト中やフォトモードのときでさえ、モンスターは動き回っていて、文字通り“容赦なく”プレイヤーを襲ってくる。メニュー画面で無敵にならないのはゲームバランス上の都合かもしれないが、さすがにフォトモード中ぐらいは無敵にしてほしい。自分のキャラがなぶり殺しにされる瞬間を撮るのは、あまり楽しくない。
粗こそあれど唯一無二の体験ができるゲーム
『Fallout 76』は減点法ではなく加点法で評価したいゲームだ。本作にはかなり深刻な不具合やバグが存在し、ローカライズも行き届いていない部分(クエスト名は英語のままで、翻訳されたテキスト類も読みにくい)が多い。
とはいえ、世紀末世界で自給自足の生活を送るロールプレイをするのに『Fallout 76』ほどうってつけのゲームはない。空腹・水分ゲージの追加や、拠点のクラフト機能のおかげて本作はシリーズかつてないほど、“暮らしている”実感が強いゲームになった。
友達と一緒に、あるいは孤独に、広大ならアパラチアに飛び出そう。たくさんのミュータントと放射性物質があなたを待っている。
■脳間 寺院(のうま・じいん)
京都生まれポケモン育ち、ボンクラオタクはだいたい友達。「ゲームをもっと面白く」をモットーに記事を書くゲームライター。Twitterにてゲームにまつわる情報を発信中。
Twitter:@noomagame
■Fallout 76
公式サイト : https://fallout.bethesda.net/
発売元 : Bethesda Softworks
発売日 : 2018/11/15
価格 : 7980円(税抜)
ジャンル : RPG